林田医療裁判 (平成26年(ワ)第25447号損害賠償請求事件、平成28年(ネ)第5668号損害賠償請求控訴事件)の医師記録の7月3日には「Rehabilitation開始」と書かれている。母親は脳梗塞で倒れて立正佼成会附属佼成病院に入院したが、快方に向かいリハビリを始め、退院も示唆されていた。林田医療裁判では最終的に母親が亡くなったという結果から、患者が終末期であったとして治療をしてもしなくても亡くなったと安直に考える向きもある。しかし、それはリハビリをしていた事実に反する。
8月20日は「family (son)は延命につながる治療を全て拒否。現在Div.で維持しているのも好ましく思っていないようである」と書かれている。8月27日には「抗生剤変更、増強したいところではあるが、family(長男夫婦)は、やんわりとであるが、高度医療は拒否されている」とある。長男夫婦は高度医療を拒否した。高度医療とは特殊な治療ではない。抗生剤の増強というレベルの話である。延命につながる治療を全て拒否と同じく通常の治療の拒否である。後から見ると恐怖感があるやり取りである。まるで死ぬことを待っているようである。
漫画『外科医エリーゼ』には医師を目指す人に治療中に患者が死んだらどうするかと問うシーンがある。回答は「心に刻む」であった。現代日本では高齢者などへの過少医療が起きている。この患者は死なせるだけという姿勢は医療の精神に反している。命を簡単に見捨てることはできるのか。命を一度見捨ててしまえば、無念だけが心の底にいつまでも残るのではないか。生命の選別は誰にとっても辛いことである。生命の選別は耐え難い苦しみを一生抱えることになるのではないか。
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