梅干しの日と林田医療裁判
- 林田医療裁判
- 4 日前
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毎年7月30日は「梅干しの日」。7と30の語呂合わせから「ナンガサル(難が去る)」とされ、梅干しを食べて健康と厄除けを願う日です。古来、梅は災厄を祓う果実として愛されました。学問の神様として知られる菅原道真が梅を深く愛したことから、梅干しの種は「天神様」と呼ばれ、大切にされてきました。
「難が去る」は誰の難か?──医療消費者に突きつけられる問い
梅干しを食べて健康を願う。これは多くの人が抱く自然な願いです。しかし、どれだけ健康に気をつけていても、私たちは予期せぬ病気や怪我に直面する可能性があります。その時、私たちは「医療消費者」として、質の高い医療を安心して受けられることを望みます。
しかし、現代医療の現場で、「難」が本当に「去っている」と言えるのでしょうか?林田医療裁判では脳梗塞で入院していた患者の長男が治療を拒否し、結果的に患者が亡くなった経緯が問題視されました。判決は本人の意思ではなく、キーパーソンによる治療拒否を容認しました。それは梅干しのように「難」を祓ったのではなく、本人の「意思」を見えなくしてしまう危険があります。
医療同意は一身専属権であり、他人が代行できない原則ですが、日本の医療現場では安直に家族の意思を認める傾向があります。その「代理判断者」が果たして患者本人の価値観を尊重しているか――その検証は不十分です。最も忘れてはならないのは、「本人の意思が取り除かれる」という難です。
梅干しの日の願い:健康と権利を守る社会へ
梅干しは、日本の伝統的な健康食品であり、私たちの健康を支えてくれる大切な存在です。梅干しを食べて「難が去る」ことを願う日だからこそ、私たちは改めて自身の健康と、万が一の際の医療について考える良い機会です。
林田医療裁判は、患者の意思や家族の同意をめぐる問題を通じて、医療の透明性と倫理を問います。梅干しの日が「難が去る」ことを願うように、林田医療裁判は医療消費者として自己決定権の重要性を教えてくれます。持続可能な開発目標SDGsのGoal 3「すべての人に健康と福祉を」に通じる林田医療裁判は、患者の権利と医療の質の向上を考えるきっかけを提供します。
医療消費者として、私たちができることは何でしょうか。7月30日「梅干しの日」に、梅干しを食べて健康を願うとともに、医療消費者として、自分自身の健康と、安心して医療を受けられる社会のために何ができるかを考えてみませんか。
梅干しのような伝統的な食品を取り入れ、予防医学の観点から健康を維持することは一つのアクションです。同時に、医療現場での透明性や権利の保護を求める声が、誰もが安心して医療を受けられる社会を作ります。説明を受ける権利、同意する権利など、医療を受ける側の権利について理解しましょう。医療消費者として、透明性を求める姿勢が医療の質を高めます。

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