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『誰のための医療か ~群大病院・10年の模索~』再放送

  • 執筆者の写真: 林田医療裁判
    林田医療裁判
  • 29 分前
  • 読了時間: 3分

2025年7月12日(土)23:00から23:59までNHK ETV特集『誰のための医療か ~群大病院・10年の模索~』が再放送されます。このドキュメンタリーは、群馬大学医学部附属病院で起きた医療事故を契機に始まった医療の透明性と信頼回復への取り組みを10年にわたって追ったものです。医療の現場で何が起き、どう変わろうとしているのかを、リアルに、そして心に響く形で伝えます。


「誰のための医療か」は林田医療裁判の公開質問状72で取り上げました。この番組は林田医療裁判と驚くほど重なる構造を持っています。命を預かる医療の現場で、何が起きているのか。あなたの命、そして大切な人の命を守るために、知っておきたい問題です。


死因がすり替わるとき、誰が真実を知るのか?

林田医療裁判では、患者の死因が「誤嚥性肺炎」とカルテに記載されていたにもかかわらず、裁判終盤の証人尋問で医師が誤嚥性肺炎は誤診で、実際の死因は多剤耐性緑膿菌(multidrug resistance Pseudomonas aeruginosa; MDRP)の院内感染と証言しました(東京地裁610号法廷、2016年6月1日)。 死因が裁判の終盤で変更されたこの事実は、医療の記録と説明責任のあり方に深い疑念を投げかけます。


これに対して、群大病院では事故を教訓に、すべての死亡事例をカルテで再検証する体制を整えました。もし林田医療裁判の現場にもこの仕組みがあれば、誤診はもっと早く指摘され、家族の疑念も早期に解消されていたかもしれません。


カルテは誰のものか?――情報共有の力と限界

群大病院はさらに一歩踏み込み、患者や遺族とカルテを共有する制度を導入しました。ある遺族は「当時カルテを見ることができていれば、口頭説明との矛盾を医師に問いただせた」と語ります。


これは林田医療裁判でも同様です。カルテには、患者の長男が「延命につながる治療をすべて拒否」と記録されていました。もしこの記録が他の家族にも共有されていれば、治療方針に異議を唱え、結果を変えられた可能性もありました。透明な情報管理がどれほど重要か分かります。カルテの共有は、患者や家族が医療のプロセスに参加し、納得のいく治療を受けるための鍵になります。


医療は誰のためにあるのか?

「誰のための医療か」という問いは、単なる番組タイトルではありません。それは、医療の根幹を揺るがす問いです。この問いかけは、私たち一人ひとりに突きつけられています。

- 医療は患者のためにあるのか?

- 特定家族のためにあるのか?

- それとも制度や病院の都合のためにあるのか?


「誰のための医療か」と林田医療裁判を重ね合わせることで、私たちは「医療の受け手」として、「知る権利」「選ぶ権利」「異議を唱える権利」を持つべきだということに気づかされます。医療は、命を預けるだけの場所ではありません。それは、命の意味をともに考える場所であるべきです。


医療のあり方を見直し、自分や家族の命を守るために、今、私たちにできることは何か。この番組を見て、考えてみませんか? 医療消費者として、知ることは、あなたの未来を変える第一歩です。7月12日、あなたも「誰のための医療か」の問いに向き合ってみませんか?


ETV特集「誰のための医療か ~群大病院・10年の模索~

林田医療裁判の公開質問状72群大病院・模索の10年

公開質問状26群馬大学病院医療事故

ETV特集「誰のための医療か?群大病院・模索の10年」

群大病院第2回患者参加型医療推進委員会

群馬大学病院医療事故調査委員会報告シンポ

群馬大学医学部附属病院
群馬大学医学部附属病院

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