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脳オルガノイドとBMI

執筆者の写真: 林田医療裁判林田医療裁判

ゲノム問題検討会議はZoomセミナー「脳オルガノイドとBMI」を開催します。


オルガノイドとは、臓器を模倣した構造体で、生態の機能を再現することにより生理学的な反応を観察したり、創薬開発のツールとして活用されたりする。近年、幹細胞の培養技術が向上し、3次元培養を行うことで、生体組織に類似した「ミニ臓器」とも呼べるオルガノイド研究が盛んに行われている。


脳オルガノイドBrain Organoid(神経オルガノイドとも呼ばれる)は、iPS細胞等を3次元培養し、分化させることで作ることができる。このようにして生成された脳オルガノイドは、成熟した脳組織とは大きさも組成細胞も異なるが、神経ネットワークを形成しており、ヒトの脳に類似した一部の機能を再現できる特徴を持つ。


神経難病の病態解明、再生医療、医薬品開発に有効な手段である一方、研究段階とはいえ、バイオコンピュータとしての働きを調べる研究や、脳オルガノイドをコンピュータと接続してシグナルを解析する BMI(Brain-machine Interface)への応用も進んでいる。今のところ、脳オルガノイドが痛みを感じたり意識を持ったりするという科学的知見は得られていないが、将来的な技術の進展を見据えた場合、脳オルガノイド研究のあり方について、科学的に、また哲学・倫理学的に議論することは大きな意義を持つと考えられる。


本ゲノム問題検討会議では、数回にわたってBMIの問題を取り上げて議論してきたが、今回、「脳オルガノイドと BMI」と題してより深く議論することにより、脳と情報に関わる研究の在り方について考える機会としたい。多く方のご参加を歓迎します。



■日時:2025年3月24日(月) 15時00分~18時00分 Zoom受付開始 14時30分より

■講師:高橋淳さん 京都大学iPS細胞研究所 所長 「脳オルガノイドとは」

新川拓哉さん 神戸大学大学院人文学研究科 「人工的存在者の意識と倫理」

澤井努さん 広島大学 大学院人間社会科学研究科 特定教授 「脳オルガノイド研究の倫理」


コメンテーター

四ノ宮成祥さん 国立感染症研究所 客員研究員

天笠啓祐さん 市民バイオテクノロジー情報室代表


■ディスカッション

司会 島薗進さん 東京大学名誉教授

■会場との質疑応答

■参加費ZOOM代 1000円 後日期間限定の逃がし発信あります。

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