患者の権利を守る会は林田医療裁判(平成26年(ワ)第25447号損害賠償事件、平成28年(ネ)第5668号損害賠償事件)を踏まえて、立正佼成会附属佼成病院(杏林学園教育関連施設)に公開質問状を送付している。送付記録をまとめた。
回,送付日,テーマ
1,2019年6月30日,公開質問状
2,2019年7月19日,回答督促
3,2019年8月2日,社会的責任に関する国際規格ISO26000
4,2019年8月17日,キーパーソンの設定
5,2019年8月30日,キーパーソンの役割
6,2019年9月13日,経鼻経管栄養の記録
7,2019年9月27日,キーパーソンの説明・選出法・役割・権限
8,2019年10月11日,患者の意思決定の支援策
9,2019年10月25日,インフォームド・コンセント
10,2019年11月8日,公立福生病院透析中止事件提訴
11,2019年11月22日,日本の医療に関する意識調査
12,2019年12月6日,群大病院医療事故
13,2019年12月20日,チーム医療
14,2020年1月6日,東京消防庁救急隊の蘇生中止への要請書
15,2020年1月20日,酸素マスク
16,2020年2月3日,判例時報2351号に林田医療裁判掲載
17,2020年2月17日,ユマニチュード
18,2020年7月1日,すれ違う姉妹の思い
19,2020年8月27日,佐伯仁志「治療の不開始・中止に対する一考察」
20,2020年9月22日,医療現場での患者の安全を考えるシンポジウム
21,2020年10月28日,第12回「医療界と法曹界の相互理解のためのシンポジウム」
22,2020年11月22日,さいたま市立病院患者殺人未遂事件
23,2020年12月14日,映画『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』
24,2021年1月25日,キーパーソンの仕組み
25,2021年2月22日,人工透析と反延命主義
26,2021年3月29日,シンポジウム「患者安全への提言は生かされるか」
27,2021年4月26日,田中良杉並区長の命の選別発言批判
28,2021年5月23日,Physician Orders for Life Sustaining Treatment
公開質問状も新型コロナウイルス感染症(COVID-19; coronavirus disease 2019)の影響を受けて中断している。立正佼成会附属佼成病院では2020年2月という早い段階で入院患者の新型コロナウイルス感染が判明し、院内感染が起きた。
立正佼成会附属佼成病院の入院患者がコロナウイルス感染
佼成病院看護師の新型コロナウイルス感染経路
コロナ禍は深刻さを増している。インド型と英国型のハイブリッド変異株がベトナムで発見された。インド型の変異株に英国型に含まれていた変異が加わった。既存株よりもはるかに感染力が強く、複製が非常に速い(「インド型と英国型のハイブリッド変異株、ベトナムで発見」ロイター2021年5月29日)。
ウイルスとウイルスが出会う回数が多ければ多いほど、変異株が生まれる可能性が高まる。ワクチンが広がる中でワクチンに対抗するためにウイルスが変異していく。ワクチン接種中も人流を抑える必要があるだろう。
池袋マルイが2021年8月に閉店する。閉店を報道したWeb記事ではマルイのWebサイトの「コロナ対応のお知らせ」の画面を掲載していため、新型コロナウイルス感染症が閉店理由かとミスリーディングさせる。マルイでは2020年3月24日という早い段階で東京都中野区の子会社社員のコロナ感染が判明した。その印象が強いのだろうか。
東京都中野区に近接するする立正佼成会附属佼成病院では2020年2月18日に入院患者の新型コロナウイルスが判明した。そこから3月4月に中野区では以下のように次々と新型コロナウイルス感染が明らかになった。
・サミットストア東中野店(中野区東中野)
・中野セントラルパークサウス(中野区中野)
・マルイファシリティーズ(中野区中野)
・東京警察病院(中野区中野)
・中野江古田病院(中野区江古田)
・総合東京病院(中野区江古田)
・警視庁中野警察署(東京都中野区中央)
・マルエツ中野新橋店(中野区弥生町)
株式会社マルイファシリティーズ(東京都中野区)は丸井の子会社である。社員の新型コロナウイルス感染が2020年3月24日に判明した(株式会社丸井グループ「当社グループ子会社における新型コロナウイルス感染者の発生について」2020年3月25日)。
佼成病院には、公開質問状に先立ち面談を求めましたが拒否されました。拒否に合理的理由が無いため公開質問状を送りました。現在28回目ですが、1度も回答はありません。とりわけ佼成病院は、患者の意思を確認しない問題や経鼻経管栄養の管理の問題に直面された医療機関としてご意見をお寄せ下さることが道義的にも期待されるところです。