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林田医療裁判の公開質問状2025

  • 執筆者の写真: 林田医療裁判
    林田医療裁判
  • 3 時間前
  • 読了時間: 4分

林田医療裁判の公開質問状は、医療が真に患者のためにあるべきだというメッセージを発信しています。2025年のテーマは、患者の権利、医療の倫理、そして医療制度全体における課題に深く焦点を当てています。林田医療裁判が提起した「人間としての尊厳をどう守り抜くか」という根源的な問いを中心に、国の制度、さらには国際的な潮流まで、多角的な視点から医療のあり方を問い直しました。


72,群大病院・模索の10年,2025年1月6日

群大病院で起きた医療事故から医療現場全体の安全性向上と再発防止への取り組みの重要性を示唆しています。これは、林田医療裁判が問いかけた医療現場での透明性の確保、患者本人の意思推定、自己決定権の尊重とも繋がる視点です。


73,京都ALS嘱託殺人事件,2025年2月13日

死なせる医療が許されるかという問いを提起しています。林田医療裁判における「経管栄養の管理や治療中止の意思決定のあり方」という争点とも関連します。


74,医療機関の二極化,2025年3月24日

医療提供体制全体の課題を浮き彫りにし、質の高い医療が公平に提供されるべきだという視点を示唆しています。


75,コロナワクチン薬害,2025年4月5日

医療が引き起こす可能性のある負の側面や、それに対する国の責任、情報公開のあり方など、患者の安全と医療の信頼性に関わる重要なテーマです。政府や医療機関が不利益な情報も伝えることの重要性を指摘しました。


76,日本国憲法,2025年5月6日

医療を国家の基本原則(憲法)に関わる幸福追求権や生存権の問題として捉え直しています。


77,六周年,2025年6月2日

六周年を記念し、六年目の公開質問状のテーマを振り返りました。


78,医事法判例百選,2025年7月2日

林田医療裁判を掲載した論稿を取り上げました(小林真紀「家族間における延命措置の葛藤」甲斐克則、手嶋豊編『医事法判例百選 第3版』有斐閣、2022年)。医療同意は代行できないとの原則を紹介しました。

「自己決定権は、一身専属性の権利であるから、厳格に解釈すれば、家族であっても本人に代わって行使できるものではない」(201頁)


79,医療の真実,2025年8月1日

熊谷賴佳著『2030―2040年 医療の真実 下町病院長だから見える医療の末路』(中公新書ラクレ、2025年)を取り上げました。『医療の真実』の問題提起が、林田医療裁判が浮き彫りにした「その選択は本当に患者の意思に基づいているのか」という問いと深く響き合うことを指摘しました。


80,19番目のカルテ,2025年9月1日

テレビドラマ『19番目のカルテ』「最終章へ!旅立つ人とその家族のため、医師にできること」を紹介しました。患者の複数の家族と医師が話し合っていました。キーパーソンとしか話さない医療とは異なります。


81,パートナーシップ,2025年10月1日

医療提供者と患者が対等な関係で協力し、共に最善の医療を選択していくことの重要性を示しています。


82,代行意思決定,2025年11月4日

83,同意能力評価,2025年12月1日

終盤のテーマは、非常に密接に関連しています。患者本人の「同意」や「意思決定」がテーマです。「本人の意思を誰が、どう担保するのか」という法的・倫理的課題に焦点を当てました。林田医療裁判の本質は、意思決定の正当性にあります。


●一年間の流れ:1月から12月までの構造

2025年はテーマが一年を通して深化していきました。


◆ 前半(1-4月):事件・問題の提示

群大病院 → 京都ALS → 医療機関の二極化 → ワクチン薬害という流れで、「医療の現場で何が起きているのか」を具体的に提示します。社会的関心の高いテーマを連続させ、問題意識を共有させます。


◆ 中盤(5-8月):法制度・歴史・体系の整理

日本国憲法 → 六周年 → 医事法判例百選 → 医療の真実という流れで、「個別事件を支える法的・制度的背景を掘り下げる」という方向にシフトしました。ここで一気に視点が構造へと広がります。


◆ 後半(9-12月):医療判断の核心(意思決定・同意能力)

19番目のカルテ → パートナーシップ → 代行意思決定 → 同意能力評価という流れで、「医療の最終的な核心=意思決定と同意」に収束します。林田医療裁判の本質である「誰が、どのように、何を決めるのか」という問題に到達しました。

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