林田医療裁判2 日前読了時間: 2分葉桜の季節に君を想うということ歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』(文春文庫、2007年)は、ミステリと恋愛要素が絡み合う長編小説でありながら、高齢化社会への痛烈なメッセージを内包した作品です。物語には高齢消費者をだまして高額商品を次々販売する悪徳商法詐欺業者が登場します。彼らの無慈悲な言葉と行動...
林田医療裁判10月7日読了時間: 3分澤田瞳子『火定』澤田瞳子の著書『火定(かじょう)』(PHP研究所、2017年)は奈良時代の疫病(天然痘)の蔓延を描いた歴史小説です。作中の医師の台詞は心に残ります。「疫病に罹り、もはや快癒の見込みがないとしても、この者たちはみな生きたいと望み、そのために足掻いておる。ならばわしらはその願い...
林田医療裁判2021年10月30日読了時間: 3分見捨てられる〈いのち〉を考える安藤泰至、島薗進編著、川口有美子、大谷いづみ、児玉真美著『見捨てられる〈いのち〉を考える――京都ALS嘱託殺人と人工呼吸器トリアージから』は京都ALS嘱託殺人とコロナ禍の人工呼吸器トリアージの問題から命の選別について取り上げた書籍である。安楽死や尊厳死、優生思想に警鐘を鳴ら...
林田医療裁判2021年9月18日読了時間: 3分週刊読書人で反延命主義の鼎談反延命主義をテーマとした鼎談が週刊読書人に掲載された(「鼎談・小松美彦・市野川容孝・堀江宗正・反延命主義に対抗する思想と実践のために」週刊読書人2021年8月27日)。小松美彦、市野川容孝、堀江宗正編著『〈反延命〉主義の時代 安楽死・透析中止・トリアージ』編者の鼎談である。...
林田医療裁判2021年8月15日読了時間: 5分〈反延命〉主義の時代 安楽死・透析中止・トリアージ小松美彦、市野川容孝、堀江宗正編著『〈反延命〉主義の時代 安楽死・透析中止・トリアージ』は反延命主義を批判的に論述した書籍である。命が軽視される風潮を批判する生命倫理・死生学・社会思想史などの研究者らの書籍。 反延命主義は人生の最終段階において無益な延命治療を行うべきではな...