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林田医療裁判の公開質問状67HPVワクチン薬害出版記念

林田医療裁判の公開質問状の送付先である立正佼成会附属佼成病院の運営は宗教法人立正佼成会でしたが、学校法人杏林学園に事業譲渡され「杏林大学医学部付属杉並病院」に名前が変わりました。


新たな体制がさらなる発展を遂げることを期待して、医療の質向上と患者の権利保護のために今後ともご尽力いただきますよう、杏林大学医学部付属杉並病院へ67回目の公開質問状を送付しました。


ご覧いただければ幸いです。

猛烈な暑さが続きますがくれぐれもお体をご自愛ください。


杏林大学医学部付属杉並病院  病院長 市村正一 様

公 開 質 問 状(67) 2024年8月1日

拝啓

日本全国で新型コロナウイルスCOVID-19や手足口病、劇症型溶連菌の感染者が増加しております。病院長先生にはお変わりなくお過ごしでしょうか。第67回目の公開質問状をご送付致します。


先日、立正佼成会附属佼成病院が立正佼成会から学校法人杏林学園に事業譲渡され、杏林大学医学部付属杉並病院となられたことを知りました。新たな病院体制がさらなる発展を遂げることを期待しております。医療の質向上と患者の権利保護のために、今後ともご尽力いただきますようお願い申し上げます。


林田医療裁判は、高齢者医療における患者の尊厳と自己決定権を巡る問題を提起しました。提起後には、点滴の管理が問題になった大口病院の連続点滴中毒死事件や自己決定権が問題になった公立福生病院の人工透析治療中止問題が起きました。また、「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン」は、2018年3月に「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」に改定され、意思確認を繰り返し確認することが求められました。

質問状の趣旨1では、「林田医療裁判において問われた争点は「終了」しているのではなく現代日本の医療の問題と重なり問われ続けています。」と記載致しました。

質問の趣旨2では、以下を述べました。

「とりわけ貴病院は、経管栄養の管理や治療中止の意思決定の問題について直面された医療機関として適切な医療を進めるためのご意見をお寄せになることが道義的にも期待されるところであると思われます。」


前回の公開質問状(66)で申し上げましたが、林田医療裁判の公開質問状が2024年6月に5周年を迎え、6年目に入りました。この節目に際し、過去を振り返り今後の医療と患者の権利について考える機会と致しますのでご意見をお寄せ下さい。


公開質問状(58)で触れましたが、HPVワクチン薬害訴訟を支える会・大分が2023年10月22日に「HPVワクチンお話し会」を開催しました。お話し会では「国や自治体、医療機関の勧めているものが安全とは限らない」との指摘がありました。林田医療裁判では、担当医師が誤診を証言しました。そこで公開質問状(58)では、医師の誤診は珍しいものではないことについて記載しました。


その後、2024年7月21日、HPVワクチン薬害訴訟を支える会・大分主催で書籍「HPVワクチン本当のこと」出版記念の集いが開催され、林田医療裁判を考える会からも参加しました。


19人の被害者や家族の被害や想い、弁護士や支援者、ジャーナリストの6名のお話を収録しています。出版記念の集いでは書籍収録者らのお話しがありました。

書籍を読むことで実際の体験者のお話を知ることができます。情報伝達の媒体が増えることは良いことです(林田医療裁判の公開質問状も公開していることで読まれている方からの反応があります)。


以下は感想です。

HPVワクチン薬害の最大の不合理は副反応が精神的なものと言われて、ワクチンが原因と認められないことです。患者が体験する実際の症状が精神的な問題として片付けられることで、適切な治療が遅れ、患者の苦しみが長引くことになります。副反応を否定することで、患者の健康被害が見過ごされてしまいます。誤診と言えば間違ってしまったように聞こえますが、副反応を認定したくないという願望が事実を歪めてしまいます。

本当のことを世間に伝えることが大切です。体験者の告発こそが世の中を変えます。声をあげることが重要と感じました。


林田医療裁判(平成26年(ワ)第25447号損害賠償事件、平成28年(ネ)第5668号損害賠償控訴事件)も誤診の問題を浮き彫りにしています。この裁判では、カルテに誤嚥性肺炎を死因として記載していたにもかかわらず、証人尋問で立正佼成会附属佼成病院の医師は多剤耐性緑膿菌(Multidrug-resistant Pseudomonas aeruginosa; MDRP)の院内感染が死因であると証言しました(東京地方裁判所610号法廷、2016年6月1日)。医師の見解が軽い一例です。

医療の現場において、誤診や診断の不透明さは患者の健康と信頼に深刻な影響を与えます。病院内での責任の所在が曖昧になることで、医療の信頼性が損なわれます。


これらの事例から学ぶことは、医療の透明性と患者の権利保護の重要性です。医療従事者は、患者の症状や副反応を正確に認識し、適切に対応する責任があります。

そして医療従事者は、患者の症状を真摯に受け止め、透明性のある診断と治療を提供することが必要です。また、患者やその家族に対して正確な情報を提供し、透明性を確保することが求められます。



いつものように2019年6月30日 第1回公開質問状を以下に記載いたします。ご回答は郵送にてお願いします。患者主体の開かれた医療にするためには、市民と共に考え、議論を深めて行くことが不可欠です。この質問状は、ご回答の有無にかかわらずネット上に公開させて頂きます。今後とも、私たちの活動にご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

猛暑日が続きますがくれぐれもお体をご自愛ください。

敬具


*****

         公 開 質 問 状(2019年6月30日 第1回)

第1 質問事項

1.患者の家族の中の悪意ある人物により、経管栄養が操作されるリスクに対して、その予防や検知の対策を採っていますか。採っている場合、その具体的内容を教えてください。

2.複数人の家族の意見から本人の意思を推定する取り組み内容を教えてください。

3.「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」の強調する繰り返しの意思確認を実現するために取り組みをしていますか。している場合、その具体的内容を教えてください。


第2 質問の趣旨

 1  林田医療裁判では、経管栄養の管理や治療中止の意思決定のあり方が問われました。林田医療裁判の提起後には、点滴の管理が問題になった大口病院の連続点滴中毒死事件や自己決定権が問題になった公立福生病院の人工透析治療中止問題が起きました。また、「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン」は2018年3月に「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」に改定され、意思確認を繰り返し確認することが求められました。林田医療裁判において問われた争点は「終了」しているのではなく、現代日本の医療の問題と重なり問われ続けています。


 2  そこで、私達は林田医療裁判を経験し又その経緯を知った者として、広く医療の現状と課題について考察し、患者の安全と幸せは何かを探求しています。そして、このような問題は広く社会に公開して議論を深めていくことが、適切な医療を進める上で不可欠であると考えています。とりわけ貴病院は、経管栄養の管理や治療中止の意思決定の問題について直面された医療機関として、適切な医療を進めるためのご意見をお寄せになることが道義的にも期待されるところであると思われます。


3  従いまして、上記の質問事項に回答をお寄せ頂けますよう要請いたします。この質問と貴病院の回答はネット上に公開することを予定しています。このような公開の議論の場により、医療機関と患者ないし多くの市民の方が意見を交わし、相互の認識と理解を深め、適切な医療を進める一助にしたいと考えています。この公開質問状の趣旨をご理解いただき、上記の質問事項に回答を寄せていただきたい、と切に要望します。ご回答を連絡先まで郵送してください。回答締切日を二週間以内にお願い致します。


以上


林田医療裁判の公開質問状58HPVワクチンの副反応と誤診




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