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  • 執筆者の写真林田医療裁判

林田医療裁判の公開質問状65医療事故と命の尊厳

皆様お変わりないですか。

立正佼成会附属佼成病院に65回目の公開質問状を送付しました。

医療は、国民の健康、生命に関わる重大事項です。

しかし、日本の医療には未だに基本法が出来ていません。患者こそが医療の主人公であるために是非とも「医療基本法」の法制化を願っています。

6月8日に開催された患者の権利法を作る会主催「医療事故と命の尊厳 医療安全の推進は医療基本法が土台に」の学習会にZOOM参加致しました。

学習会では、林田医療裁判に基づいて質問を致しました。

ご覧いただければ幸いです。


立正佼成会附属佼成病院 病院長 市村正一 様

公 開 質 問 状(65) 2024年6月17日

拝啓

梅子黄の候 皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしでしょうか。

高齢者の命の大切さ、たった一つの命にこだわって65回目の公開質問状をご送付致します。

2024年6月8日、患者の権利法をつくる会主催の医療基本法制定に向けての学習会「医療事故といのちの尊厳 医療安全の推進は医療基本法が土台に」がZoomで開催されました。

患者の権利法をつくる会は患者の権利を定めた法律の制定を目指し、その集大成として患者の権利保障を中心に据えた「医療基本法」の法制化を目指しています。

消費者基本法や教育基本法など特定分野の根幹になる法律として数々の基本法が存在します。しかし、日本では未だに医療についての基本法はできていません。医療は、国民の健康・生命に関わる大事なものです。患者こそ医療の主人公であるために是非とも医療基本法の法制化を願っています。


学習会では、世界患者安全の日のライトアップが紹介されました。世界保健機関WHO; World Health Organizationは9月17日を世界患者安全の日World Patient Safety Dayと制定し、オレンジをテーマカラーとしました。日本は、加盟国ですので世界患者安全の日には東京都庁など全国各地でオレンジ色のライトアップが行われます。

林田医療裁判の公開質問状(44)でも紹介していますが「世界患者安全の日」は、「患者安全を促進すべくWHO加盟国による世界的な連携と行動に向けた活動をすること」を目的としています。

日本の医療向上のためには、患者の権利が守られることが大切です。私達、患者の権利を守る会は、患者の安全と幸せを考えます。そして、林田医療裁判を踏まえて立正佼成会附属佼成病院に説明を求めて公開質問状を出し続けています。


また、学習会では、医療事故被害者アンケート結果が報告されました。患者遺族は医療機関の説明の不十分さに不満を抱いており、医療機関は説明に尽力して欲しいと提言されました。ここから林田医療裁判(平成26年(ワ)第25447号損害賠償請求事件、平成28年(ネ)第5668号損害賠償請求控訴事件)の経験を踏まえ、以下の質問を出しました。


「病院側が遺族に説明するとの提言は大変重要と思います。病院の中には患者家族の特定人をキーパーソンとして、その人物にだけ説明する運用をしているところがあります。遺族皆の納得を得られ、取り残さない配慮や工夫についてご意見はありますか。逆にキーパーソンへの説明を遺族説明のアリバイ作りのように使われるような危険はありますか」


医療従事者は、患者の生命と健康を守るために最善の注意義務を負っています。医療現場においては常に最善の注意を払い、患者とその家族に対する誠実な対応を心がけることが求められます。これにより、患者の権利が尊重され、安全で質の高い医療が提供される社会の実現が期待されます。


いつものように2019年6月30日付 第1回公開質問状を以下に記載いたします。ご回答は郵送でお願いします。患者主体の開かれた医療にするためには、市民と共に考え、議論を深めることが必要です。この質問状は、ご回答の有無にかかわらずネット上に公開させて頂きます。

天候不順の折柄、くれぐれもご自愛ください。

敬具


*****

         公 開 質 問 状(2019年6月30日 第1回)

第1 質問事項

1.患者の家族の中の悪意ある人物により、経管栄養が操作されるリスクに対して、その予防や検知の対策を採っていますか。採っている場合、その具体的内容を教えてください。

2.複数人の家族の意見から本人の意思を推定する取り組み内容を教えてください。

3.「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」の強調する繰り返しの意思確認を実現するために取り組みをしていますか。している場合、その具体的内容を教えてください。


第2 質問の趣旨

 1  林田医療裁判では、経管栄養の管理や治療中止の意思決定のあり方が問われました。林田医療裁判の提起後には、点滴の管理が問題になった大口病院の連続点滴中毒死事件や自己決定権が問題になった公立福生病院の人工透析治療中止問題が起きました。また、「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン」は2018年3月に「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」に改定され、意思確認を繰り返し確認することが求められました。林田医療裁判において問われた争点は「終了」しているのではなく、現代日本の医療の問題と重なり問われ続けています。


 2  そこで、私達は林田医療裁判を経験し又その経緯を知った者として、広く医療の現状と課題について考察し、患者の安全と幸せは何かを探求しています。そして、このような問題は広く社会に公開して議論を深めていくことが、適切な医療を進める上で不可欠であると考えています。とりわけ貴病院は、経管栄養の管理や治療中止の意思決定の問題について直面された医療機関として、適切な医療を進めるためのご意見をお寄せになることが道義的にも期待されるところであると思われます。


3  従いまして、上記の質問事項に回答をお寄せ頂けますよう要請いたします。この質問と貴病院の回答はネット上に公開することを予定しています。このような公開の議論の場により、医療機関と患者ないし多くの市民の方が意見を交わし、相互の認識と理解を深め、適切な医療を進める一助にしたいと考えています。この公開質問状の趣旨をご理解いただき、上記の質問事項に回答を寄せていただきたい、と切に要望します。ご回答を連絡先まで郵送してください。回答締切日を二週間以内にお願い致します。


以上


東京都庁のライトアップを紹介した林田医療裁判の公開質問状(44)は以下です。



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