「やめて!!家族同意だけの『脳死』臓器摘出!市民の会」と尊厳死法いらない連絡会が2022年2月27日(日)に大阪で公立福生病院透析中止裁判についての集会を開催する。集会タイトルは「やめて!!家族同意だけの「脳死」臓器摘出!市民の会―結成10周年企画―東京都公立福生病院 透析中止死亡事件を問う 第2弾~「死なせる医療」に楔を!勝利的和解の意義を広めよう~」。コロナ禍での開催となるため、会場のエルおおさか(大阪市中央区北浜東)とZoomのハイブリッド開催となる。
Stop! Removal of 'brain-dead' organs with only family consent! Citizens' group holds a rally in Osaka to discuss the case of the cancellation of dialysis at Public Fussa Hospital.
「やめて!!家族同意だけの『脳死』臓器摘出!市民の会」は家族の同意だけ臓器摘出を認めることを批判する市民団体である。家族の同意だけで移植用の臓器が提供されることは、林田医療裁判(平成26年(ワ)第25447号損害賠償請求事件、平成28年(ネ)第5668号損害賠償請求控訴事件)に重なる問題である。林田医療裁判ではキーパーソンの意見だけで治療方針が決められた。しかも、治療をせず患者を死なせる方向に決められた。
遺族代理人の冠木克彦弁護士が公立福生病院透析中止事件は医療の変質を示していると指摘した。「十分な説明なく、安易に「延命治療」を中止させたり、その約束をさせたりする行為は、あらためて違法であること」とする。何人も死に至るまで、救命のための治療を受ける権利を有する。健康な時の人工呼吸器や延命治療の拒否の同意書は意味がない。生命にとって不利益な決定は本人の真摯な直前の承認がなければ無効と主張した。これが成り立つならば林田医療裁判も問題になる。林田医療裁判では本人の生命にとって不利益な決定の意思表示はなかった。
清田敦彦医師は公立福生病院のカルテの死因も問題視した。死因をはっきり書かないことは日本のカルテが海外から低い信頼性で見られる原因である。死因の不明朗は林田医療裁判にもある。林田医療裁判ではカルテに死因は誤嚥性肺炎と記載されていた。ところが立正佼成会附属佼成病院は裁判の終盤になって、「誤嚥性肺炎は誤診で実は緑膿菌の院内感染」と変更した。誤診に対するケアは何もない。院内感染は重大な問題であるが、それに対するケアもない。
集会では日本政府に対して優生保護法国賠訴訟の大阪高裁判決に上告しないことを求めるインターネット署名 #優生保護法大阪高裁判決に上告しないでください が紹介された。
コロナ禍の問題も言及された。コロナ禍で医療を受けられない人が出ている。自宅に放置されて亡くなる人が出ている。菅政権がコロナ対応で失敗したにも関わらず、岸田政権もコロナ禍に対応できていない。みなし陽性者は自宅療養し、自己責任で対応しなければならない。濃厚接触者も同じである。自分でPCR検査を受けなければならない。自宅待機も自ら行わなければならない。
透析中止裁判原告は公立福生病院から説明がなかったことが提訴の大きな動機であったと語る。透析離脱同意書を書いたが、入院したら助けてくれるだろうと思って入院した。説明のなさは林田医療裁判と重なる。違いは公立福生病院では話す相手が本人、佼成病院はキーパーソンというだけで、それ以外の家族への説明がなされなかった。
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