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  • 執筆者の写真林田医療裁判

公立福生病院透析中止死亡判決日2021/12/3

更新日:2021年10月24日

#林田医療裁判 を考える会は #公立福生病院 #透析中止 死亡裁判を支援します。


公立福生病院透析中止死亡裁判は訴訟上の和解が成立したため、判決言い渡しはなくなりました。



公立福生病院透析中止死亡裁判の判決言い渡しは2021年12月3日(金)午後1時10分に東京地裁712号法廷でなされます。


公立福生病院透析中止死亡裁判の第9回期日で結審した。患者遺族側は最終準備書面を提出した。最終準備書面は証人尋問・原告本人尋問の内容を反映している。病院側は準備書面を提出しなかった。


病院の説得義務違反の有無が裁判の争点の一つである。患者遺族側は、患者が透析離脱を希望しても、医師が患者に対して情報提供をした上で説得すべきだったと主張する。この説得は、ただ説得すればいいというものではない。必死に説得するというものでもない。患者が判断するための正確な情報を与えなければならない。


具体的には人工血管や上腕動脈の表在化などバスキュラーアクセスに関する複数の選択肢があることや腹膜透析の選択肢があることの情報提供である。また、透析離脱後は尿毒症や肺水腫で苦痛を伴いながら死亡するという事実の情報提供である。


原告(患者の夫)本人尋問では公立福生病院代理人が「患者を説得しなかったのか」と追求した。患者の夫でも説得できないのに医師が説得できないと言いたいのだろうが、卑怯な論点そらしである。病院の説得義務違反は患者が正しい選択ができるようにするための情報提供である。家族の説得とは次元の異なる問題である。


担当医の証人尋問では透析離脱の意思表示が撤回可能か、いつでも手術ができることを説明したのかが問題になった。担当医は「今までの外来プロセスの中で、もう今日が最終決定で、これでもう全てを覆せないということではないし、気が変われば、何か変わればというのは息者自身も空気感で理解をされているのかなと」と証言する。空気感という曖昧なものに頼り、自分たちに都合よく解釈することは患者の自己決定権を尊重しているとは言えない。


公立福生病院担当医の証人尋問では患者に意思確認したなどカルテに書いていない新たな主張がなされた。カルテに書かれていないことは患者遺族代理人の反対尋問でも追及された。傍聴者からは「意思確認」という肝心なことをカルテに記載しないことはあり得ないとの感想が寄せられた。


医師の尋問でカルテに書いていない新たな主張をすることは医療裁判の典型パターンである。林田医療裁判(平成26年(ワ)第25447号損害賠償請求事件)でも立正佼成会附属佼成病院医師の証人尋問で入院患者の死因が変更された。医師はカルテ記載の死因が誤診で、多剤耐性緑膿菌多剤耐性緑膿菌(Multidrug resistance Pseudomonas aeruginosa; MDRP)の院内感染が死因と証言した。


公立福生病院はチーム医療がなされていないとの感想が寄せられた。これも林田医療裁判と重なる。何故治療を受けないのかを聞くこともなく、治療中止が進められる。



公立福生病院透析中止死亡裁判は以下の日程で進行した。

2019年10月17日、提訴

2020年7月22日、第1回期日、口頭弁論

2020年9月14日、第2回期日、弁論準備手続

2020年11月13日、第3回期日、弁論準備手続

2020年12月25日、第4回期日、弁論準備手続

2021年3月8日、第5回期日、弁論準備手続

2021年4月27日、第6回期日、弁論準備手続

2021年6月10日、第7回期日、弁論準備手続

2021年7月14日、第8回期日、口頭弁論(証人尋問・原告本人尋問)

2021年8月27日、第9回期日、口頭弁論(結審)

2021年12月3日、判決




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