陽ざしにも暖かさが感じられるこの頃です。皆様お変わりないでしょうか。
佼成病院へ50回目の公開質問状を送付しました。ご覧いただければ幸いです。
一度も返事が来ないまま今回で50回目という輝かしい記録を達成しました。
これも皆様の見守りがあったからなし得たことと感謝しております。
立正佼成会附属佼成病院 病院長 市村正一 様
公 開 質 問 状(50) 2023年3月3日
寒かった冬も過ぎ日差しの暖かさを感じるこの頃です。早いもので公開質問状も50回目になりました。50回という輝かしい記録を達成できたのも世間の皆様の見守りがあったからこそと感謝しております。沢山の方々のお陰を持ちまして第50回公開質問状をご送付致します。
今回は、前回に引き続き透析見合わせに関する現状と課題の記事をご紹介いたします。日本透析医学会雑誌第55巻第10号(2022年)559頁では、「透析の見合わせに関する現状と課題―実態調査」(岡田 一義, 田代 学, 岩城 真帆, 井上 朋子, 島 久登, 水口 潤, 川島 周)に以下の記載がありました。
「透析見合わせを,医師が医療チームでの話し合いなしに最初に申し出たのが 33.5%であったのは驚きがあった。人生の最終段階の医療とケアに関する SDMにも,カンファレンスなどの開催を条件に診療報酬を加算することも一つの方法である。新提言では,必要な場合に,担当者以外の医療・介護従事者によるカンファレンス,倫理委員会,複数の専門家からなる委員会の開催を推奨している。しかし,推奨していない担当者の医療・介護従事者によるカンファレンスが56.6%と最も多く,可能な限り担当者以外のメンバーを加えるような配慮が必要である。患者が CKM を選択した後,受診時または入院時には適宜,意思決定の変更について確認していない症例もあり,新提言に準拠しない見合わせ率 18.1%をさらに低下しなければならない」
ここでは、医療チームでの話し合いなしに医師が申し出たのが33.5%に対して、「驚きがあった」と表現しています。そうだとすると林田医療裁判の実態ではさぞ驚きになられることでしょう。
林田医療裁判(平成26年(ワ)第25447号損害賠償請求事件、平成28年(ネ)第5668号損害賠償請求控訴事件)では、患者本人の意思は確認せず、患者の長男と主治医だけで治療拒否の方針が決められました。
主治医の岩﨑医師は、長男が岩﨑医師の理念を踏まえて選択したと陳述しました。そして、長男以外の家族の意見は確認されず、方針の都度確認や見直しもなされませんでした。
毎日のように母のお見舞いに通っていた患者の長女は、母の死から2年経っていましたがカルテを見て始めて治療中止を知り驚きました。カルテを見なければ知らないままになるところでしたのでさらに驚きました。
カルテで岩﨑医師は、長男が治療を拒否したその日に母の誤嚥性肺炎の治療をやめています。母は、呼吸困難になるも岩﨑医師は、長男の酸素マスク拒否に従い自力呼吸をさせました。
当時、岩﨑医師は、息ができなくて喘いでいる母に対して「苦しそうに見えますが今お花畑です」と述べられました。当時、何も知らない他の家族は、母の治療は尽くされているもの、と信じていました。しかし母は、このまま治療をしないで死が決められたことをカルテで知りました。カルテを見て数々の真実を知った時の驚きは言葉を絶するほどでした。高齢者は死んでもいいというお考えなのでしょうか?
しかしさらなる驚きは、裁判になってからも続きました。佼成病院は、長男の酸素吸入拒否に従い母の酸素マスクを外しました。でも夜間だけ酸素マスクをしました。その理由を佼成病院は、「もとより、酸素があるほうが本人は楽であろうが・・夜間に呼吸が止まると夜間は手薄、アタフタする・・・夜間に呼吸が止まらないようにするものである」と佼成病院の都合で夜間だけ酸素マスクをして朝になると外していた理由を述べられたのには驚きを禁じ得ませんでした。
また、論文の要旨(555頁)には、「透析の見合わせに関する実態調査を4,123 施設で実施し,1,201 施設から回答があった.約40%の施設にアドバンス・ケア・プランニング(ACP)と共同意思決定(SDM)の実施体制がなく,・・・」との記載があります。つまり未だにACPやSDMの実施体制がない医療機関があることを意味しています。
私達は、林田医療裁判を経験し、その経緯を知った者として患者の安全と幸せを考えます。とりわけ佼成病院は、経鼻経管栄養を患者の家族が調整したことや、治療方針は患者の意思確認はしないでキーパーソンと決める、という医療機関としてご回答をお寄せ下さることが道義的にも期待されています。この質問状はご回答の有無に関わらずネット上に公開し、皆様と学習致します。
草々
公開質問状本文は下記にあります。
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