皆様お変わりないでしょうか。立正佼成会附属佼成病院へ2022年5月9日に公開質問状(40)を送付致しました。高齢者の命の大切さ、たった一つの命にこだわって公開質問状は40回目になりました。
かつての日本の医療で患者は、医師の治療に一方的に従うだけでした。それから少しづつ変わって行きました。世界の先進諸国に遅れないようにするには、国民一人一人の意識を高めることが必要です。患者主体の医療を進めるためには、公開の場で広く議論を深め医療機関、患者ないし多くの市民の方が意見を交わし相互の認識と理解を深めることが不可欠です。ご覧いただければ幸いです。
立正佼成会附属佼成病院 病院長 甲能直幸 様
公 開 質 問 状(40)令和4年5月9日
前略
高齢者の命の大切さ、たった一つの命にこだわって40回目の公開質問状をご付致します。
公開質問状(38)で紹介しています、公立福生病院事件を考える連絡会事務局は、シンポジウム「公立福生病院事件が問うたもの」を開催しました(2022年2月12日)。その第2弾の集会が大阪でZOOM開催されました。林田医療裁判を考える会も参加しました。
集会の主催は、「やめて!!家族同意だけの『脳死』臓器摘出!市民の会」と尊厳死法いらない連絡会です。家族の同意だけで移植用の臓器が提供されることは、林田医療裁判(平成26年(ワ)第25447号損害賠償請求事件、平成28年(ネ)第5668号損害賠償請求控訴事件)と重なる問題です。林田医療裁判ではキーパーソンの意見だけで治療方針が決められました。しかも、治療をせず患者を死なせる方向に決められました。
集会では、遺族代理人の弁護士が公立福生病院透析中止事件は医療の変質を示していると指摘しました。「十分な説明なく、安易に「延命治療」を中止させたり、その約束をさせたりする行為は、あらためて違法であること。何人も死に至るまで、救命のための治療を受ける権利を有する。健康な時の人工呼吸器や延命治療の拒否の同意書は意味がない。生命にとって不利益な決定は本人の真摯な直前の承認がなければ無効」などを主張しました。これ等は、林田医療裁判の問題点とも重なります。佼成病院の岩﨑正知医師は、キーパーソンが治療を拒否したその日に誤嚥性肺炎の治療をやめました。患者の容態が悪化して呼吸困難になるもキーパーソンの酸素吸入拒否に従って患者の酸素マスクを外して自力呼吸を死ぬまでさせました。岩﨑医師の理念で、「患者本人の意思確認はしない」と述べられました。この発言について医療機関として佼成病院に意見を求めていますがお返事はありません。
またシンポジュウムに参加された医師は、公立福生病院のカルテの死因も問題視しました。死因をはっきり書かないことは日本のカルテが海外から低い信頼性で見られる原因です。死因の不明朗は林田医療裁判にもあります。林田医療裁判では、カルテに死因は誤嚥性肺炎と記載されていました。ところが佼成病院は、裁判の終盤になって、「誤嚥性肺炎は誤診で実は緑膿菌の院内感染」と変更しました。誤診に対するケアは何もないです。院内感染は重大な問題であるのですが、佼成病院では、それに対するケアもないところが疑問です。
福生病院透析中止裁判原告は、福生病院から説明がなかったことが提訴の大きな動機であったと語りました。透析離脱同意書を書きましたが、入院したら助けてくれるだろうと思って入院しました。説明のなさは林田医療裁判と重なります。違いは公立福生病院では話す相手が本人、佼成病院はキーパーソンというだけで、それ以外の家族への説明はなされませんでした。
林田医療裁判の長女は、母の死から2年経っていましたがカルテを見ることが出来ました。そして初めて母の治療が中止されて命を絶たれた経緯を知り驚きました。長女は、カルテを見たからわかったものの見なければ知らないままになっていました。何も知らされずに命を絶たれた母は、どんなに無念であったことか、残念でなりません。
この質問状は、ご回答の有無に関わらずネット上に公開して大勢の市民と共に議論を深めます。世界の先進諸国に遅れない医療にするためには、医療従事者・病院の経営者達と共に患者・家族の意識を高めることが不可欠です。その為には、医療機関と患者ないし多くの市民の方が意見を交わし、相互の認識と理解を深めることが必要です。この質問状が開かれた医療を進めるための一助になれば幸いです。
草々
公開質問状本文は下記にあります。
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