暖かい日が続きましたが、雨降りの日は寒いです。お変わりなくお過ごしでしょうか。
患者の権利を守る会は、立正佼成会附属佼成病院宛に34回目の #公開質問状 を送付しました。
悲しい医療として世間で注目を集めた #公立福生病院 #透析中止 裁判が2021年10月5日に訴訟上の和解が成立しました。東京地裁は、病院が十分な説明をしないまま透析を中止したなどとして和解を勧告しました。
訴訟上の和解では、病院側の説明不十分がキーワードになりました。これは、少しは説明した場合でも該当します。形式的に説明してそれで十分であるかが問われました。説明不十分は、林田医療裁判にも当てはまりますので今回質問状のテーマになりました。ご覧いただければ幸いです。
次回は、長女の当事者尋問を50分致します。
2022年1月28日(金)1時半から、さいたま地裁C棟 105法廷
お時間のある方は傍聴お願いします。
立正佼成会附属佼成病院
病院長 甲能直幸 様
公 開 質 問 状(34)
令和3年11月22日
前略
最近の医療関連ニュースで注目を集めていた公立福生病院透析中止死亡裁判は、2021年10月5日、東京地裁(桃崎剛裁判長)で訴訟上の和解が成立しました。地裁は、病院が十分な説明をしないまま透析を中止したなどとして訴訟上の和解を勧告しました。
和解調書の前文は、「透析中止の判断が患者の生死にかかわる重大な意思決定であることに鑑みると、一件記録上、本件患者に対する透析中止に係る説明や意思確認に不十分な点があったといえる」と記載しています。
〇「透析中止の説明『不十分』 福生病院、患者遺族と和解」産経新聞2021年10月5日
〇「透析中止で患者死亡、病院と遺族が和解 裁判長『病院の説明不十分』」朝日新聞2021年10月5日
〇和解条項には、病院側は患者に治療方針を変更できることを十分伝えたり、病状変化に応じて意思の確認に努めたりすることが盛り込まれた(「公立福生病院で透析患者死亡、損害賠償の和解成立」読売新聞2021年10月6日)。
〇患者に適切な説明をすることを約束する内容になった(「東京・公立福生病院 透析中止、遺族と和解 解決金支払いへ」毎日新聞2021年10月6日)。
患者遺族は訴訟上の和解に対して以下のメッセージを出しました。
「これから先同じような事が起きないように、患者への意思確認をこまめにしていって欲しい、命の尊さを今一度よく考えてほしいと思います。」
これは、林田医療裁判も同感です。佼成病院では、患者本人の意思確認は抜きにして、病院が家族らに相談なくキーパーソンと決めた患者の長男の治療拒否に応じてその日に誤嚥性肺炎の治療を終了しました。本人の意思確認はせず、他の家族らとも協議説明をしませんでした。これについて佼成病院は、長男に説明したとしますが、それで十分かが問われることになります。
重大なことは、長男の治療拒否は、長男個人の意思であって、患者本人の意思を推認しようとしたものではないことです。しかも他の家族は、治療は尽くされていると思っていましたので、治療中止や酸素マスクもされず患者の死が決められていることを知りませんでした。
安楽死という言葉にミスリーディングされる人々は多いと思われますが、公立福生病院裁判は、死が安楽をもたらすものではないことを明らかにしました。公立福生病院事件弁護団は以下を語っています。
「本件事実関係の中で、多くの人の涙をさそった場面は患者が透析離脱証明書にサインしたあと、苦しくなって入院し、尿毒症や肺水腫による耐えがたい苦しさから、身をよじって何度も苦しさを訴え、透析離脱について「撤回」すると訴えたにもかかわらず、被告病院医師は透析を再開せず、死亡への流れをそのまま放置しました」(公立福生病院事件「弁護団声明」2021年10月5日)
死なせる医療では、林田医療裁判にも悲しい場面があります。林田医療裁判の高齢女性患者は、誤嚥性肺炎で呼吸困難になりましたが岩﨑医師が、長男の酸素吸入拒否に従ったため酸素マスクをつけられませんでした。病状は悪化するも岩﨑医師は、夜間だけ酸素マスクをして朝になると外して自力呼吸をさせました。夜間だけ酸素マスクをした理由を岩﨑医師は、「もとより、酸素があるほうが本人は楽であろうが、夜間は手薄などで夜間に呼吸が止まらないようにするものである」と佼成病院の都合であることを裁判で述べられました。また岩﨑医師は、喘いでいる患者の面前で「苦しそうに見えますが今お花畑です」と述べられました。家族は治療が尽くされているものと信じていたのですが、裁判では、異議が出なかったから同意したのだ、と言われました。この説明で充分であるのかが問われます。
以下は和解条項の内容です。「東京都の指導事項を誠実に遵守し、医師、看護師その他の医療従事者が医療を提供するに当たり適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めること、医療ケア・方針決定に当たって患者にセカンドオピニオンを求められること、決定を留保できること、決定を変更できることを十分に伝え、意思決定後も、患者の病状変化等に応じて、適宜その意思に変更がないか家族等とともに確認するよう努める」
これは、林田医療裁判にも当てはまる問題ですので佼成病院を経営する立正佼成会の皆様と共に議論をして開かれた医療のために尽力してください。この質問状が佼成病院のクリーンな姿勢を打ち出す好機となることを期待します。
いつものように2019年6月30日付、第1回公開質問状を以下に記載します。ご回答をお待ちします。
この質問状は、ご回答の有無に関わらずネット上に公開して議論を深めたいと考えます。宜しくお願い致します。
草々
公開質問状本文は下記にあります。
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