佼成病院へ46回目の公開質問状を2022年11月1日に送付しました。
佼成病院へは、公開質問状に先立ち面談を求めましたが拒否されました。拒否に合理的理由がないため公開質問状を送付しました。
第1回公開質問状送付(2019年6月30日)以来一度も返事がないまま今回で46回目になりました。
そこで今回は、佼成病院市村病院長には、社会的責任があること、医療被害者の疑問に向き合い説明責任を果たされることなどを述べました。
ご覧いただければ幸いです。
立正佼成会附属佼成病院 病院長 市村正一 様
公 開 質 問 状(46) 2022年11月1
前略
2019年6月30日、第1回公開質問状をご送付致しましたが、一度もお返事がないまま46回目の公開質問状になりました。
ISO26000は、2010年11月1日に発行されました。今まで何度もご説明致しておりますが、ISO26000とは、ISO(国際標準化機構)が官民両セクターにおける社会的責任に関する国際規定です。
社会的責任に関する国際規格ISO26000では、組織が果たすべき社会的責任として、説明責任、透明性、倫理的な行動、ステークホルダーの利害の尊重、人権の尊重などをあげています。
中でも説明責任は、単に説明する責任ではなく、その後の結果にまで説明責任を負います。自分の行為が招いた結果に対する責任を負うことなのです。引き受けるといった能動的な意味合いを含む概念です。自身が担当し権限を持つ事柄の状況やより詳細な内容を利害関係者に説明する義務や答責性のことです。
失敗やミスを防ぐ場面などで、利害関係者に納得してもらえるよう説明するのが説明責任なのです。今後の方針などを認識してもらうために行うものでもあります。権限を持っている人は責任があり、また責任を持っていることで、方針や考え方を説明する義務が生じます。
佼成病院は、東京都が指定する第2次救急病院です。林田医療裁判の患者は立正佼成会の信者ではなく、自分で選んだわけではないのですが佼成病院に救急搬送されました。患者は、当然世間一般の医療、倫理的な行動を期待します。
医療は、国民一人ひとりの健康と生命に関わるものであるだけに公的に保護されると同時に規範的な規制も課せられており、高い説明責任が求められます。患者あってのビジネスモデルであり、患者や家族に向き合った丁寧な説明が求められることは言うまでもありません。
かつての日本では、患者と医師の間にパターナリズムの関係がありました。患者は、医師の決めたことに一方的に従うだけでした。しかし、欧米では、戦前より患者の自己決定権が優先されていました。
日本では、昭和40年に唄孝一教授が論文を発表されて以来日本の病院では次々に患者の権利宣言をしています。正すべきところは正し、少しずつ進化してきています。国際交流の時代です。いつまでも古い感覚に捉われていたら世界の先進諸国から笑われてしまいます。
佼成病院が私達の面談を拒否し、公開質問状にも一度も回答しないことは、説明責任、透明性、倫理的な行動、ステークホルダーの利害の尊重など上記規範に違反するものであり、社会的にも許容されない対応であると思われます。このような対応は、病院のクライシス・コミュニケーション(Crisis communication)として避けた方が良いものです。佼成病院には、これまで以上にステークホルダーへの迅速かつ適切なコミュニケ‐ション活動の対応が必要になります。
幸い佼成病院は、宗教法人立正佼成会が運営する病院です。立正佼成会の皆様とご一緒に世界の国々に日本の医療は素晴らしいと誇れるように開かれた医療を進めるための議論をしてはいかがでしょうか。また、医療被害者の疑問に向き合い、皆様で考えることによって病院の内部の改善につながり、自浄作用ができて再発防止にもなるというものです。
いつものように公開質問状第1回を以下に掲載致します。ご回答の有無に関わらずネット上に公開致しまして皆様と共に学習して医療倫理について認識を高めたいと思います。
草々
公開質問状本文は下記にあります。
画像はISO 26000 Stakeholders Global Networkより。
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