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  • 執筆者の写真林田医療裁判

新型コロナウイルスmRNAワクチン

新型コロナウイルス感染症のワクチンは強制ではなく、希望者が接種することになっている。しかし、ワクチンのマイナス情報やリスク情報が開示された上での接種でなければ自己責任を負わせることはできない。ワクチンは副反応があり、事実上の強制接種のような流れになることは誤りである。


新型コロナのワクチンが既存のワクチンとは異なることから理解する必要がある。既存のワクチンはウイルス(の抜け殻)を接種する。新型コロナのワクチンはmRNAワクチンという種類で、遺伝子情報を接種する。mRNAワクチンはワクチン用にウイルスを培養しなくて良いために、短期間に大量生産できる。


このワクチンを接種すると、接種された遺伝子情報から自分の体でウイルスのタンパク質を作成する。体内で作成されたタンパク質を異物として認識し、免疫反応が働くようになるという想定である。このためにmRNAワクチンでは筋肉注射する。


ウイルスの遺伝子情報を自分の筋肉に取り込むことに不安を抱く声がある。ワクチン接種によって自分の遺伝子が組み換えられてしまうのではという不安を持つ人もいる。これに対してmRNAはDNAの情報をコピーしたものだけであり、mRNAからDNAが作られないと説明される。投与されたmRNAはウイルスのタンパク質を作成すると短時間で壊され、体内に残ることはないとも説明される。しかし、誰も保証することはできない。ワクチンは変異種を念頭に開発されたものではなく、年レベルの長期的な追跡調査もなされていない。


日本国内の新型コロナウイルスのワクチン接種後の死亡は2021年4月30日までに19人である。持病がない46歳男性が接種翌日に急性大動脈解離で死亡した。厚労省の有識者検討会は、接種との因果関係は「評価できない」とする(「持病ない46歳男性、ワクチン接種翌日に大動脈解離で死亡」読売新聞2021年4月30日)。


因果関係が立証されないだけで、因果関係の否定になっていない。むしろ、持病がない46歳男性が接種翌日に死亡したならば、否定する積極的な理由がなければワクチンが疑われる。過去の数多くの公害被害者や医療過誤被害者らも因果関係が証明されていないということで悲惨なことになった。全く報われない。


ワクチンへの過剰な期待には危うさがある。ポルトガルではワクチン接種後に死者が出ている。Social Distancingを徹底した生活をしている人にとって感染リスクは低いもので、ワクチン副作用のリスクと天秤にかけることになる。米国ではワクチン開発のニュースでZoomの株価が下落したことがあったが、ワクチンへの過剰な期待がNew Normalへのシフトのブレーキになるならば好ましいことではない。


政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は2021年3月5日の参院予算委員会で、コロナ感染の年内の「終息」は見込めないとの見方を示した。年内に人口の6、7割がワクチン接種を受けると仮定しても「おそらく今年の冬までは感染が広がり、重症者も時々は出る」と述べた(「尾身会長、年内終息見込めず 「冬までは感染広がる」」共同通信2021年3月5日)。


ワクチンは感染を完全にコントロールできるものではない。しかも、日本では高齢者への接種が進められている段階である。高齢者に接種しただけでは現役世代の感染拡大には無影響である。現役世代の大多数は重症化しないから良いとの主張は変異種によるゲームチェンジを無視している。高齢者の接種が終われば大丈夫という安直な思想が広がっているとすると、高齢者が自分達の接種が終わったからということで他の世代を会食や宴会に誘うハラスメントが多発しそうである。


新型コロナウイルスは子どもも重症化し、死亡する病気という認識が重要である。正しく恐れるためには、ファクターXのような日本楽観論を戒めることが重要である。さざ波発言は全体主義的発想である。仮に一人しか感染者が出ないくらいのリスクであるとしても、その一人が自分だったり、自分の身近な人だったりすることの想像力が欠けている。医療資源が逼迫している中で一人でも感染者を減らすことが求められている。非対面非接触にはデメリットや我慢ではなく、New Normalというプラスの価値がある。


東京オリンピック・パラリンピック大会の東京都中央区晴海の「選手村」は選手同士の交流の場としてアルコール類の持ち込みが禁止されていない(「五輪パラ選手村で酒類持ち込みが可能と判明「選手同士の交流の場」規制せず」スポーツ報知2021年5月29日)。交流の場だから酒が必要というのは昭和の飲ミニケーションの発想である。東京都では飲食店の酒類販売が終日規制されている。選手村はIOC植民地日本の五輪租界なのか。


立正佼成会附属佼成病院の入院患者がコロナウイルス感染

佼成病院看護師の新型コロナウイルス感染経路


Stop the Spread of COVID-19

林田医療裁判を考える会



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