患者の権利を守る会は、#林田医療裁判 (平成26年(ワ)第25447号損害賠償事件、平成28年(ネ)第5668号損害賠償事件)を踏まえ、立正佼成会附属佼成病院に #公開質問状 (29)を送付致しました。丁度6月で2周年ですので記念として2年間の記録をまとめました。林田医療裁判で問われた争点は、現代日本の医療問題と重なり決して終了しているのではなく、今なお問われ続けていることが改めて確認できました。佼成病院には、今からでも遅くないからご回答をお待ちすることをお伝えしました。
長女は、母の死から2年経っていましたが医師記録を見て母が命を絶たれたことを知りました。見なければ知らないままになるところでした。高齢者が何も知らされないまま密やかに死んで行くことがあってはならないです。佼成病院への社会的説明責任を問う公開質問状はまだまだ続きます。引き続きご支援よろしくお願い致します。
立正佼成会附属佼成病院
病院長 甲能直幸 様
公 開 質 問 状(29)
2021年6月21日
前略
患者の権利を守る会は、林田医療裁判(平成26年(ワ)第25447号損害賠償事件、平成28年(ネ)第5668号損害賠償事件)を踏まえて、立正佼成会附属佼成病院(杏林学園教育関連施設)に公開質問状を送付しています。
私達は、2019年6月公開質問状に先立ち面談を求めましたが拒否されました。拒否に合理的理由がないため公開質問状を送り続けています。1度もご回答がないまま今年の6月で2周年になります。
以下に2年間の送付記録をまとめました。
回 送付日 テーマ
1, 2019年6月30日 公開質問状
2, 2019年7月19日 回答督促
3, 2019年8月2日 社会的責任に関する国際規格ISO26000
4, 2019年8月17日 キーパーソンの設定
5, 2019年8月30日 キーパーソンの役割
6, 2019年9月13日 経鼻経管栄養の記録
7, 2019年9月27日 キーパーソンの説明・選出法・役割・権限
8, 2019年10月11日 患者の意思決定の支援策
9, 2019年10月25日 インフォームド・コンセント
10, 2019年11月8日 公立福生病院透析中止事件提訴
11, 2019年11月22日 日本の医療に関する意識調査
12, 2019年12月6日 群大病院医療事故
13, 2019年12月20日 チーム医療
14, 2020年1月6日 東京消防庁救急隊の蘇生中止への要請書
15, 2020年1月20日 酸素マスク
16, 2020年2月3日 判例時報2351号に林田医療裁判掲載
17, 2020年2月17日 ユマニチュード
18, 2020年7月1日 すれ違う姉妹の思い
19, 2020年8月27日 佐伯仁志「治療の不開始・中止に対する一考察」
20, 2020年9月22日 医療現場での患者の安全を考えるシンポジウム
21, 2020年10月28日 第12回「医療界と法曹界の相互理解のためのシンポジウム」
22, 2020年11月22日 さいたま市立病院患者殺人未遂事件
23, 2020年12月14日 映画『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』
24, 2021年1月25日 キーパーソンの仕組み
25, 2021年2月22日 人工透析と反延命主義
26, 2021年3月29日 シンポジウム「患者安全への提言は生かされるか」
27, 2021年4月26日 田中良杉並区長の命の選別発言批判
28, 2021年5月23日 Physician Orders for Life Sustaining Treatment
29, 2021年6月21日 佼成病院への公開質問状2周年を振り返り
第1回質問状での質問事項と質問の趣旨は、毎回掲載しています(本書面では、3頁以下)。第1回質問事項の回答が無いため督促と致しまして2回目以降が続いています。林田医療裁判で問われた争点は、決して終了しているのではなく現代日本の医療問題として今でも問われ続けています。とりわけ佼成病院は、経管栄養の管理の問題や、患者の自己決定権の問題に直面しています。適切な医療を進める為のご意見を御寄せ下さることが道義的にも期待されています。市民と共に議論を深めることが不可欠と考えますので今からでも決して遅くはありません。ご回答をお待ちしております。
林田医療裁判で、担当された岩﨑正知医師の理念や言葉からは(公開質問状(8)など)、医療は、家族の都合や佼成病院の都合で行われるものではないという気持ちが浮かびます。患者さんの意思確認はしない、と言われた岩﨑正知医師には、患者本人の幸せの為の医療とは何かをお聞きしたいと思います。
今までの中で第1位を占めているのは、キーパーソンの問題です。佼成病院では、家族間での相談なく長男だからと言う理由で安易に長男をキーパーソンとしましたが、この決め方には大いに問題があると考えます。岩﨑医師は、キーパーソンの治療拒否に従い、キーパーソンの酸素マスク拒否にも従いました。仮にも命を画する重大事項を佼成病院では、チーム医療として複数人で協議することもなく、キーパーソンが治療を拒否したその日に終了としているのは余りにも簡単です。佼成病院では、無資格者のキーパーソンが患者の経鼻経管栄養の速度調整をしました。また、患者の生死にかかわる治療方針まで決めているのは疑問です。
かつての日本は、家長制度がありましたが、いつまでも古い感覚に捉われていたら世界の先進諸国から笑われてしまいます。
国際規格ISO26000 は、2010年発行。日本は、発行国として参加しています。ご存知だとは思いますが、ISO26000は、お客様サービス係や窓口での対応が許されるものではなく、病院長に直接あげなければならないものです。佼成病院では、国際規格化されている組織が果たすべき社会的責任について職員らにどのようにご指導されているのでしょうか?
佼成病院が、私達の面会を拒否し、その後2年間に及ぶ公開質問状に1度も回答しないことは、説明責任、透明性、倫理的行動、ステークホルダーの利害の尊重などの規範に違反するものであり社会的に許容されない対応であると思われます。
また、社会的責任である説明責任とは、単に説明する責任ではなくその後の結果にまで説明責任を負います。世界的に通用する病院を目指しての対応を期待致します。
いつものように未回答になっている公開質問状の1回目を下記に掲載いたします。この質問状は、ご回答の有無に関わらずネット上に掲載し皆様と共に学習します。開かれた医療を進めるための一助になることを願っております。よろしくお願い致します。
草々
公開質問本文は以下にあります。
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