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執筆者の写真林田医療裁判

世界骨粗鬆症デーWorld Osteoporosis Day

10月20日は世界骨粗鬆症デーWorld Osteoporosis Dayです。この日は、1998年に国際骨粗鬆症財団IOF; International Osteoporosis Foundationと世界保健機構WHOが、骨粗鬆症や骨の代謝に関する疾患の予防と啓発を目的に制定しました。2024年のテーマは「Say no to fragile bones(弱った骨はダメ、丈夫な骨を目指そう)」です。世界骨粗鬆症デーを象徴する色はブルーで、ブルーにライトアップされた建物が各地で見られるでしょう。


骨粗鬆症とは?

骨粗鬆症は、骨密度が低下したり、骨の質が悪化したりすることで骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気です。特に高齢者に多く見られ、ちょっとした転倒や衝撃で骨折するリスクが高まります。骨粗鬆症による骨折は、長期的な入院や寝たきり状態につながることがあり、健康寿命を大きく左右します。


骨を強くするためには何が必要?

骨の健康を保つためには、カルシウムとビタミンDの摂取がとても重要です。カルシウムは骨の主要な構成成分ですが、消化吸収率があまり高くない栄養素です。そこでビタミンDの役割が重要になります。ビタミンDは、腸からのカルシウム吸収を助ける働きがあり、不足すると効率よくカルシウムを取り込めなくなります。


ビタミンDは秋刀魚や鮭など魚に多く含まれています。テレビ朝日「林修の今でしょ!講座」(2019年4月2日)の「体にいい回転寿司ネタランキング」第1位はビタミンDが豊富なイワシでした。ビタミンDを体内で生成するためには、日光を適度に浴びることも大切です。


カルシウム摂取に注意が必要なもの

骨の健康に良い食習慣を心掛ける一方で、カルシウムを無駄に排出してしまう要因にも注意が必要です。コーヒーに含まれるカフェインは、尿中にカルシウムを排出する作用があります。カフェインを過剰に摂取していると、折角摂ったカルシウムが体から出て行ってしまいます。

カフェインの過剰摂取が骨粗鬆症の危険を高めるとの研究報告があります(Stephanie E. Reuter, Hayley B. Schultz, Michael B. Ward, Crystal L. Grant, Gemma M. Paech, Siobhan Banks, Allan M. Evans, The effect of high-dose, short-term caffeine intake on the renal clearance of calcium, sodium and creatinine in healthy adults, 2021.)。


医療消費者として意識すべきこと

私達医療消費者は、日々の食事や生活習慣を通じて、骨粗鬆症予防に積極的に取り組むことが大切です。カルシウムとビタミンDを意識的に摂取し、カフェインの過剰摂取に気を付けることが、骨を丈夫に保つための基本です。世界骨粗鬆症デーを機に、自分自身や家族の骨の健康について改めて考え、長く元気に生活できるように心掛けていきましょう。





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