林田医療裁判は終末期医療の問題と扱われています。
第12回「医療界と法曹界の相互理解のためのシンポジウム」では「終末期医療について」のテーマで取り上げられました。
https://alis.to/hayariki/articles/aplj6mqGNrgQ
しかし、終末期を死期が迫って手の施しようがない状態とするならば該当しません。
患者は病院から退院を示唆されるまでに回復しましたし、患者の長男が治療を拒否したのも「延命につながる治療」を拒否したもので、要するに本来の治療であり、所謂延命治療以前の問題です。
より重要なことは、厚生労働省は終末医療で最期まで尊厳を尊重することを求めており、その意味で「終末期だから」で正当化できるものではないことが建前ですが、現実の裁判では「終末期だから」の理屈がハードルを下げる都合の良い道具に使われている傾向を感じます。
福生病院透析中止事件では病院側の論理に「透析患者は人工透析がなければ生きていけない」という患者にとって容認しがたいものがあるとされます。
差別して正当化する理屈が一旦できるとズルズルと拡大していくように感じています。
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