新型コロナウイルス感染症(COVID-19; coronavirus disease 2019)が世界的に拡大し、私達の生活やビジネスに影響を与えている。日本では四天王寺が感染拡大防止のために2020年4月10日から閉鎖する。閉鎖は聖徳太子が創設して以来初となる。
新型コロナウイルス感染症の孤発例が増えている。立正佼成会附属佼成病院(杉並区和田、杏林学園教育関連施設)の最初の新型コロナウイルス感染者も孤発例ではないか。最初の感染者の感染経路は明らかにされていない。渡航歴や感染者との接触歴はない(「東京の80代男性死亡…海外渡航や感染者との接触なし」読売新聞2020年2月26日)。クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」にも乗船していない(「死因は肺炎、クルーズ船乗船せず」共同通信2020年2月26日)。
佼成病院の新型コロナウイルスは報道の扱いが小さく、具体的な情報が出ない点が不審である。孤発例は分かっていないだけで、感染源が存在する。「孤発例の周辺には必ずその感染源となった見えないクラスターがあるはず」(押谷仁「COVID-19への対策の概念」2020年3月29日暫定版、33頁)。
「孤発例はどこかに隠れたリンクがあり、クラスターの一部を形成していると考えて調査を進める必要がある。そのためには、特に地域で複数の感染例が見つかった場合に、共通の感染源を後ろ向きに探していく作業が何よりも必要である」(前田秀雄、押谷仁「クラスター対応戦略の概要(2020年3月10日暫定版)」)
佼成病院の感染者についてもっと情報公開をすれば孤発例への理解も深まったのではないか。不明点があるとしても、それならば尚更判明している動線を明らかにすることが望まれる。それによって各人が各人の判断で自衛できる。現状では自衛可能な人も自衛できない。Twitterでは患者がどこの区の住民であるなどの指摘がされている。
深刻な事態と分かっていたから情報が出ないのではないか。佼成病院では4人が新型コロナウイルスに感染した。5人以上の感染者を出すとクラスターとされる。あまりに情報が出ないと4人でとどまらせたという作為性まで感じてしまう。
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