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執筆者の写真林田医療裁判

さいたま市介護老人施設「きんもくせい・ぎんもくせい」をなくさないでください

「さいたま市介護老人施設「きんもくせい・ぎんもくせい」をなくさないでください。」がオンライン署名サイトchange.orgで署名募集中です。紙の署名1755筆、オンライン署名5412筆を2024年4月26日、さいたま市に提出しました。これからも署名活動を続け、施設存続を求めていくとのことです。


***

森永卓郎さんが癌闘病生活の感想を「癌になって、初めて本当の夫婦生活ができるようになった。」とラジオで語っていました。驚きました。私も同じような思いを持っていたからです。


実は、妻が認知症になって、介護に明け暮れている毎日ですが、日増しにいとおしい気持ちなってきました。この人に尽くしたい、人生の最後のコーナーで初めて夫婦の夫らしい日々を過ごしていると思っていたからです。


ご飯を作るのが楽しみになっています。市販の餃子の皮、具は普通、厚めのフライパンで焼くとパリパリ餃子。タレにまぶして8個完食、煮込みハンバーグ、コロッケ、かき揚げ、ひな祭りにちらし寿司。みんな完食です。嬉しいです。朝食は彩りも工夫しています。


排泄介助はたいへんです。当初私は怒鳴ったり、ものを投げたりしました。近所の方に通報されたこともあります。でも今では通報に感謝しています。往々にして自分の至らなさが原因だったからです。通報を機会に態度をあらためました。


疲れて寝てしまった時、妻は台所の片付をする時があります。食洗機には食器に混じってトイレットペーパーがあります。今では「ありがとう、お母さん、きれいになって助かるよ」

添い寝の機会が増えました。「お母さんと一緒にいるのがいちばん好き」「ずっと一緒にいようね」彼女は「うん」「うん」安心したように寝入ってくれます。


「きんもくせい」には週4のデイ、一か月5日間程度のお泊まりです。おかげで、穏やかな毎日を過ごしています。


こんな時に来年3月「きんもくせい」廃止。なんでだよ。説明会最後、署名始めますと言ってしまった。


妻が通院している精神神経科の若い女医さん、署名用紙を見て、不安そうな私に「やるっきゃないでしょ」「ああ署名用紙預かります。組合の人に渡します。」


私たちの願い

①親切で熱心な介護に毎日感謝しています。

②二つの施設に入居を断られて、やっと「きんもくせい」に入れた。丁寧な介護に安心しています。

③家を売って、終の棲家「ぎんもくせい」にいます。追い出されてしまう、不安な毎日になっています。

④隣に市立病院があり、目の前に見沼田んぼが広がる自然豊かな介護施設を廃止しないでください。

⑤廃止案は昨年「いい夫婦の日」11月22日都市経営戦略会議で、たった一時間で決められ、2月中旬議会、施設、利用者、家族に通告、あっという間の一方的な廃止案です。「現場の声を聞けよ」と言いたくなります。

⑥30年前、当時浦和市長の相川さんが住民の声に応えて建てられ、およそ一万人、地元の皆さんが利用してきました。以前は現場の声を聞いて施設を建てて、今度は現場の声を無視して施設廃止。こんなやり方を黙認できません。

⑦昨年12月外壁工事、今年1月エレベーター2基の工事をしました。直したばかりの施設を来年3月廃止、世間の常識とかけ離れた廃止案に反対します。

⑧築30年で廃止していたら、介護施設はなくなってしまいます。改築して継続するのが普通です。さいたま市内には26の老健施設があります、そのうち20年を過ぎた老健施設は10です。まさか、30年経ったら老朽化を理由にみんな廃止するのでしょうか。

⑨同じ100人規模の兵庫県「ささやま老健」は経産省ZEB事業の補助金を利用し、五つ星省エネ施設になっています。もちろん「居ながら改修工事」です。

⑩民間に任せると言っていますが、土地建物は市が所有者、運営はさいたま市福祉事業団職員数850名の民間法人です。



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