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  • 執筆者の写真林田医療裁判

立正佼成会附属佼成病院への公開質問状(7)

更新日:2020年7月5日

患者の権利を守る会は林田医療裁判(平成26年(ワ)第25447号 損害賠償請求事件)を踏まえて、立正佼成会附属佼成病院に2019年9月27日付で公開質問状(7)を送付しました。

立正佼成会附属佼成病院 

病院長 甲能直幸 様

公 開 質 問 状(7)

2019年9月27日


前略

暑さも納まり秋の風情が感じられるこの頃です。実りの秋、月が美しい季節となりました。病院長様にはお元気でお過ごしのことと存じます。

 第7回公開質問状をお送りいたします。

 病院長様が私達の面談を断り、公開質問にもご回答なさらないことは、逃げているとの印象を世間に与えてしまい好ましくないのでは、と思ってしまいます。

医療は公的に保護された規制産業ですので高い説明責任が求められます。医療被害者の疑問に向き合い、皆様で考えることにより貴院の内部の改善につながり、自浄作用ができて再発防止になります。

貴院が公開質問状をクリーンな姿勢を打ち出す好機として活用することを期待します。是非立正佼成会の皆様とも一緒に考えて頂くことをお勧め致します。

林田医療裁判では、貴院が家族に説明することもなく独自に選ばれたキーパーソン(患者の長男)は、医師の許可なく患者の経鼻経管栄養の流入速度を速めました。その後患者は嘔吐して具合が悪くなりました。

その治療途中でキーパーソンは、患者の治療を数々拒否しました。主治医の岩﨑正知医師は、キーパーソンの治療拒否に従い翌日から治療法を変更・中止しました。その結果、患者の病状は悪化の一途をたどり、やがて患者は、呼吸困難になるもキーパーソンは酸素吸入を拒否しました。

岩﨑医師は、キーパーソンの要望に従って喘いでいる患者に酸素マスクをしないで自力呼吸をさせました。でも岩﨑医師は、夜間だけ酸素マスクをしました。その理由を、「もとより、酸素があるほうが本人は楽であろうが・・夜間は手薄・・アタフタする」などで夜間に呼吸が止まらないように夜だけ酸素マスクをしたことを述べられました。

呼吸が低下した患者は、夜だけ酸素マスクをしてもらえましたが、朝になると外されるという苦しい日々の繰り返しを強いられました。しかし、キーパーソンの一連の治療拒否を、他の家族達は知りませんでした。

岩﨑医師は、キーパーソンの治療拒否に従い、キーパーソンの酸素吸入拒否に従い患者の酸素マスクを外しました。貴院ではキーパーソンが治療を拒否すれば、高齢者は死んでもいいのでしょうか?

キーパーソンについては、公開質問状(4)(5)で補足しました。キーパーソンの設定は病院によってまちまちのようです。

貴院では、キーパーソンについての説明・選出法・役割・権限などついてどのようなお考えを持たれているのでしょうか?

世の中には医療過誤や消費者問題、冤罪などいろいろな問題があります。問題を明らかにして埋もれさせないようにすることが、世の中を良くすることにつながります。

公開質問状の内容は、根拠のあるものですので佼成病院の安全性の向上に役立つものと私達は考えます。是非これを好機として活用して頂きたいです。

いつものように2019年6月30日付 第1回公開質問状を以下に掲載いたします。質問の趣旨をご理解いただき、ご回答は2週間以内にお願いします。市民と共に医療のあり方を考え、議論を深めるために、質問状は、ご回答の有無にかかわらずネット上に公開させて頂きます。

しのぎやすくなりましたが、くれぐれもお体をご自愛ください。

草々

*****

 公 開 質 問 状(2019年6月30日 第1回)

第1 質問事項

1.患者の家族の中の悪意ある人物により、経管栄養が操作されるリスクに対して、その予防や検知の対策を採っていますか。採っている場合、その具体的内容を教えてください。

2.複数人の家族の意見から本人の意思を推定する取り組み内容を教えてください。

3.「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」の強調する繰り返しの意思確認を実現するために取り組みをしていますか。している場合、その具体的内容を教えてください。

第2 質問の趣旨

 1  林田医療裁判では、経管栄養の管理や治療中止の意思決定のあり方が問われました。林田医療裁判の提起後には、点滴の管理が問題になった大口病院の連続点滴中毒死事件や自己決定権が問題になった公立福生病院の人工透析治療中止問題が起きました。また、「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン」は2018年3月に「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」に改定され、意思確認を繰り返し確認することが求められました。林田医療裁判において問われた争点は「終了」しているのではなく、現代日本の医療の問題と重なり問われ続けています。

 2  そこで、私達は林田医療裁判を経験し又その経緯を知った者として、広く医療の現状と課題について考察し、患者の安全と幸せは何かを探求しています。そして、このような問題は広く社会に公開して議論を深めていくことが、適切な医療を進める上で不可欠であると考えています。とりわけ貴病院は、経管栄養の管理や治療中止の意思決定の問題について直面された医療機関として、適切な医療を進めるためのご意見をお寄せになることが道義的にも期待されるところであると思われます。

3  従いまして、上記の質問事項に回答をお寄せ頂けますよう要請いたします。この質問と貴病院の回答はネット上に公開することを予定しています。このような公開の議論の場により、医療機関と患者ないし多くの市民の方が意見を交わし、相互の認識と理解を深め、適切な医療を進める一助にしたいと考えています。この公開質問状の趣旨をご理解いただき、上記の質問事項に回答を寄せていただきたい、と切に要望します。ご回答を連絡先まで郵送してください。回答締切日を二週間以内にお願い致します。

以上

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