シンポジウム「安楽死・尊厳死問題を考える 公立福生病院事件と反延命主義」の案内です。
日時:2019年12月15日(日)13:30-17:30
会場:東京大学 駒場キャンパス 21 KOMCEE East K011号室
資料代:¥1,000
主催:現代の死生問題を考えるネットワーク
共催:障害学会、日本生命倫理学会基礎理論部会
・パネリスト
安藤泰至(鳥取大学准教授)
石橋由孝(日赤医療センター腎臓内科部長)
川島孝?郎(仙台往診クリニック院長、東北大学臨床教授)
斎藤義彦(毎日新聞記者)
・特定発言者
市野川容孝(東京大学教授)
高草木光一(慶應義塾大学教授)
・司会:小松美彦(東京大学教授)
・開会と閉会のあいさつ: 堀江宗正(東京大学准教授)
2018年8月に起きた東京都の公立福生病院透析中止事件は、死生学と生命倫理に重大な問題を提起しています。患者が透析終了の意思を翻して再開を希望するも、医師は“正気”の時の意思を尊重するとし、透析を再開しませんでした。そして、苦痛を和らげる治療を行い、患者はその約5時間後に死亡しました。
このことを、2019年3月に毎日新聞が報道し、都が立ち入り、指導し、大きなニュースとなりました。病院側は透析を受けている患者は終末期であり、透析を受けない権利を認めるべきだと主張しました。また、日本透析医学会は5月にステートメントを発表し、透析終了の意思が尊重されて良い事案とし、終末期以外の患者にも透析終了の選択を提示するガイドラインの改定を示唆し、病院と医師の行為を追認する姿勢を明確にしました。
一方、複数の市民団体が死に誘導する行為を容認できないなどと抗議し、10月には遺族が提訴するなど、問題は混迷を深めつつあります。
私たちは、この事件が透析終了の是非にとどまらず、安楽死、尊厳死、反延命主義を問い直す重大な生命倫理問題であると考え、さまざまな視点・立場のパネリストを招き、シンポジウムを開催することとしました。関心のある方は、ふるってご参加いただきますよう、お願い申し上げます。
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