新型コロナウイルス感染拡大で国と東京都が東京問題や国の問題と責任のなすりつけあいをしている。民間感覚では、どちらも公務員だろうと突っ込みたくなる。日本の公務員のたらい回し体質は、このようなところでも発揮される。公務員の責任逃れはアンフェアで、卑劣で、時に滑稽な行動にすら見える。
東京都の2020年7月12日の新型コロナウイルス感染者数は206人(「東京都 新たに206人の感染確認 4日連続200人超は初 新型コロナ」NHK 2020年7月12日)。4日連続で200人超えになった。
東京都の2020年7月13日の新型コロナウイルス感染者数は119人。5日ぶりに100人台になったが、100人台は十分に多い。前日が日曜日で検査数が少ない月曜日なのに3桁を超えた。むしろ月曜日なのに100人台と驚くところである。感染者数が多い時は検査数が多いと説明するのだから、感染者数が減った時は検査数が少ない故かを説明しなければフェアではない。
この状況で日本政府の「Go Toキャンペーン」はピント外れである。全国各地に新型コロナウイルス感染拡大をもたらす懸念がある。観光地からは「東京都民は来ないで」との声が出ている。公務員は一度立てた計画を状況が変わっても押し通そうとするために始末に負えない。
小池百合子都知事は感染防止策を「冷房」、GoToキャンペーンを「暖房」にたとえ、「冷房と暖房の両方をかけることについて、どう対応していくのか」と疑問を提示した(「小池氏「むしろ国の問題」 感染再拡大、菅長官の東京問題発言に不快感」毎日新聞2020年7月13日)。
西村康稔経済再生担当相は12日の記者会見で、今後の状況次第で東京、神奈川、埼玉、千葉の4都県に新型コロナ対策の特別措置法に基づく休業要請を求める考えを示した(「4都県の休業要請検討 感染状況次第で―西村再生相」時事通信2020年7月12日)。「会食、飲み会で増えており、全国で発生し始めている」(「西村担当相「会食、飲み会での感染に危機感」新型コロナ」産経新聞2020年7月12日)。ようやくである。
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