まん延防止等重点措置が解除されると新型コロナウイルス感染者が増加するリバウンドを繰り返してきた。日本型組織の年度末と年度初めの歓送迎会で感染拡大の増加が懸念される。入院待ち、検査待ちがいる時点で医療崩壊の緊急事態である。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2019年末に中国湖北省で初めて検出されたコロナウイルスSARS-CoV-2に関連する呼吸器症候群である。2020年初頭には、南極を除くすべての大陸でSARS-CoV-2の集団感染が確認され、WHOは2020年3月11日にパンデミックを宣言した。
「国は医療の逼迫(ひっぱく)をしのぐため施設内療養を進めてきたが、東京都が公表したデータをもとに昨年夏の第5波のピーク時と比較すると、死者に占める施設内療養死の割合が0.4%から15.8%へと上昇していた」(「コロナ第6波、高齢者施設「療養死」急増 東京では0.4%→15%」毎日新聞2022年3月20日)
第73回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議(2022年3月16日)の「専門家のご意見」(佐々木委員)には以下の指摘がある。「施設での介護や支援によってなんとかギリギリのところで生活し、生命を維持し得ていた人が、コロナ感染の診断の遅れや、感染直後に点滴など生命維持に必要な初期治療すら受けることができなかったために、急激に体力を消耗して、コロナが重症化する以前に、早期死亡に至った例があるのではないか」
コロナ禍は深刻さを増している。インド型と英国型のハイブリッド変異株がベトナムで発見された。インド型の変異株に英国型に含まれていた変異が加わった。既存株よりもはるかに感染力が強く、複製が非常に速い(「インド型と英国型のハイブリッド変異株、ベトナムで発見」ロイター2021年5月29日)。
ウイルスとウイルスが出会う回数が多ければ多いほど、変異株が生まれる可能性が高まる。ワクチンが広がる中でワクチンに対抗するためにウイルスが変異していく。ワクチン接種中も人流を抑える必要がある。
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