新型コロナウイルス感染症(COVID-19; coronavirus disease 2019)は感染爆発・オーバーシュートの状況を見せている。緊急事態宣言 の内容は徹底したものに見直される可能性がある。中野相続裁判さいたま地裁(平成30年(ワ)第552号・共有物分割請求事件、平成30年(ワ)第2659号・共有物分割請求反訴事件)第17回口頭弁論(2021年1月29日)も期日変更の可能性がある。変更の場合は速やかに告知する。
東京都の2021年1月5日の新型コロナウイルス新規感染者数は1278人。大晦日に次ぐ過去2番目の多さになった。1月6日の新規感染者数は1591人。2日連続で千人を超えた。過去最多の2020年12月31日の1337人を大きく上回った。重症者は113人でともに過去最多。
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は2021年1月5日、「埼玉、千葉、東京、神奈川の首都圏では、既にステージ4(爆発的感染拡大)に相当する対策が必要な段階に達している」とする緊急提言を発表した。行政機関や大企業での極力7割のテレワーク実施やイベント開催要件の強化などを求める(「首都圏は感染爆発相当 緊急事態宣言必要と分科会」共同通信2021年1月5日)。
東京都や埼玉県らが政府に緊急事態宣言を要請する前に提言して欲しかった内容である。政府の緊急事態宣言は限定的と見られているが、強化する方向になることを期待する。
緊急事態宣言は2月7日までと報道されるが、新規感染者数が減らなければ期間を延長することになる。2021年の春節は2月12日である。国際評価を考えれば春節までには感染者数を抑えて、緊急事態宣言を解除したいと考えるだろう。
日本医師会の中川俊男会長は2020年1月6日の定例記者会見で「現実は既に医療崩壊だ」と指摘した。緊急事態宣言について「今後の状況次第では全国的な発令も考えなければならない」と述べた(「緊急宣言、全国発令も 日本医師会の中川会長「既に医療崩壊」―新型コロナ」時事通信2021年1月6日)。2020年春には「PCR検査を広く実施すると医療崩壊が起きる」との主張がなされた。その希望通り、検査が抑制された結果、日本全国で感染者が増え、医療崩壊が起きつつある。
菅義偉首相は「年末年始において陽性者数が少なくなるだろうと考えていた」と語る(「「年末年始陽性者数少なくなるだろうと考えていたが」…菅首相が語る緊急事態宣言の背景と見通し」BSフジLIVE『プライムニュース』2021年1月4日)。御都合主義的な見通しである。
年末年始への危機感は政府・与党内で共有されていたとの報道がある。「政府が昨年11~12月に設定した「勝負の3週間」後も感染者の増加傾向に歯止めがかからず、大規模な人の移動が予想される年末年始への危機感は政府・与党内で広く共有されていた」(飼手勇介、遠藤修平、東久保逸夫「緊急事態宣言「もっと早く出すべきだった」自民中堅からも首相批判」毎日新聞2020年1月4日)。首相だけが陽性者数が少なくなると考えていたのか。
普通に考えれば、増えることが当たり前である。日本人は他の民族に比べて不安遺伝子(セロトニントランスポーター)の保有率が高いとされる。それなのに何故、政府当局者は楽観的になるのか。公務員になると民間感覚から乖離してしまうのか。
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