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執筆者の写真林田医療裁判

脳科学技術/ブレイン・マシン・インターフェイス(BMI)と社会

ゲノム問題検討会議セミナー『脳科学技術/ブレイン・マシン・インターフェイス(BMI)と社会』

ヒトの脳活動は複雑で、運動や感覚のみならず認知、思考、言語活動、想像力、そして他者とのコミュニケーションなど高次レベルでの活動を可能にしています。以前は、その脳の活動の源泉がどこにあるのかといった解剖学的知見と生理機能的側面との関連を探る研究が展開されてきました。しかし、21世紀に入り情報通信系科学並びにコンピュータ科学が発展すると、脳における活動を画像化しそのシグナルを取り出すことにより脳の機能を詳細に解析するとともに、得られた脳のシグナルを出発点としてその暗号を解読することにより脳の活動を読み解くことが可能になってきました。また、意図的に介入して脳内のシグナルを操作することにより、脳機能に変化を加えることが可能となってきました。


最近では、人工知能(AI)技術と組み合わせてより精緻に脳の活動を調べるとともに、ブレイン・マシン・インターフェイス(Brain-Machine-Interface:BMI)という技術で脳と機械とを繋げることにより、脳の活動を機械的操作に繋げるという試みも進んでいます。これは、怪我などにより手足を失ったり病気により神経麻痺が起きたりした人の機能の補装に加え、回復に役立つリハビリテーション技術として期待されています。一方で、認知や思考に関わる脳のシグナルを機械により取り出してヒトの脳活動にフィードバックを掛けることにより、精神的安定やリラクゼーションなどに使おうという動きも出てきています。さらには、ある個人の脳活動を別の人の脳活動と繋げることにより、脳情報のネットワークを構築し、喋ったりコミュニケーションを取ったりすることなくテレパシー的に意思疎通ができるシステムなども考案されつつあります。


このような脳科学の技術を総称して「ブレインテック」と呼んでいますが、本技術は急速に進歩しつつあり、多くの企業が商業利用を目指して活動を展開しています。脳科学の研究開発における倫理的問題やブレインテックが医療のみならず色々な形で社会利用される際のルール作りなど、多くの課題を有したまま現状の技術は急速に進展しています。このような動きに対して、私たち社会は何に注視し何を考えていくべきなのでしょうか。


本セミナーでは、このようなブレインテック/ブレイン・マシン・インターフェイス(BMI)の現状を理解するとともに、我々社会はどのように考え、受容し、あるいはガバナンスを構築したら良いのか、皆さんと共に考える機会にしたいと思います。奮ってご参加ください。


日時:2023年10月15日(日) 13時30分~16時30分 (開場13時より)

場所:国立オリンピック記念青少年総合センター

センター棟 404

JR東京駅からJR中央線 約14分 新宿駅乗り換え小田急線 各駅停車 約3分

参宮橋駅 下車 徒歩約7分

小田急線 参宮橋駅下車 徒歩約7分

講 師 福士珠美さん(東京通信大学人間福祉学部教授)「ブレインテックと倫理課題」

四ノ宮成祥さん(防衛医科大学校長)「脳科学研究に潜むDual Useの側面」

司 会 島薗進さん(大正大学客員教授、東京大学名誉教授)

参加費 :1,000円 (現地参加 及びZoomとも)後日期間限定の逃がし発信あります

申し込み先


主催:ゲノム問題検討会議  




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