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執筆者の写真林田医療裁判

多能性幹細胞(ES細胞やiPS細胞)による再生医療と遺伝子治療

ZOOM講演会

多能性幹細胞(ES細胞やiPS細胞)による再生医療と遺伝子治療

~基礎研究から実用化への道、現状と展望~


生命科学はめざましい進展をとげつつあり、ヒトの発生の初期段階に介入したり、遺伝子レベルでの治療の可能性を見通すことが可能になってきています。これまでは治療が困難だった病気や障がいの治療は医療の大きな革新をもたらすことも期待され、世界の科学者はこうした領域の基礎研究に大きなエネルギーを注いでいます。


こうした領域での医療応用を視野に入れた基礎研究は、ヒトのES細胞株の樹立が可能となり、ヒトゲノムの解読が完了に至る1990年代後半以来、その速度は早く、市民の知識はなかなかそれに追いつくのが容易でありません。日本では、2006年の山中伸弥教授によるiPS細胞の作成や、2012年の新たなゲノム編集技術、クリスパーキャス9のようにノーベル賞を受賞した研究に注目が集まりがちです。しかし、むしろES細胞とiPS細胞の双方を視野に入れた多能性幹細胞の研究や、遺伝子治療の進展という大きな視野から捉える必要があります。


こうした研究領域では、近い将来、臨床的な医療の実用化が展望されており、その成果を待望している患者さんや関係者も多数おられます。また、長期的には医療の構造を変えるような変革がもたらされるかもしれません。そこには新たな倫理的問題が関わるものもあります。たとえば、世代を超えて改変された遺伝子が継承されていくことや、ヒトと他の動物とのキメラの作成などは、それによる成果が期待されるとしても、どこまで許容できるのかが問われるものです。さらには、より幸福に、より有能になりたいという人間の欲望に応えることまで踏み込んでよいのかといった問題も問われるようになっています。


将来的には人類の生活のあり方に多大な影響を及ぼす可能性があることだから、諸分野の研究者・有識者や市民も関心をもち、社会の意思決定に関わっていくことが求められます。しかし、日本の現状を省みると、進展がめざましい多能性幹細胞や遺伝子治療の研究の現場について、また今後の展望について、よく知られているとは言えません。


そこで、このZOOM講演会では、日本の多能性幹細胞研究と遺伝子治療研究の分野の推進者として多くの業績をあげてこられた、お2人の専門家に講演をお願いしました。多能性幹細胞をめぐる国内外の動きと再生医療および新薬開発への応用について中辻憲夫先生(京都大学名誉教授 元再生医科学研究所所長)に、遺伝子治療の研究の過去と現在、そして今後の展望について小野寺雅史先生(国立成育医療研究センター遺伝子細胞治療推進センター・センター長)にお話しいただきます。


このようなお話を市民向けにわかりやすくお聞きできなる機会はなかなかありません。お2人の先生のご厚意により今回のZoom講演が出来ることになりました。皆さまお誘いの上ご参加いただけるとさいわいです。


日時  :2021年9月11日(土)14時~16時30分 受付開始 13時30分

テーマ:多能性幹細胞(ES細胞やiPS細胞)による再生医療と遺伝子治療

    ~基礎研究から実用化への道、現状と展望~

講師  :中辻憲夫先生 (京都大学名誉教授 元再生医科学研究所所長)

     小野寺雅史先生 (国立成育医療研究センター遺伝子細胞治療推進センター・センター長

司会  :島薗進(上智大学グリーフケア研究所所長、東京大学名誉教授)


参加費:無料

*参加は事前予約とします。(予約受付は2021年9月8日まで)

主催 :ゲノム問題検討会議



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