東京都中野区の2020年4月30日の新型コロナウイルス感染者は150人。5月2日は165人。東京都の小池百合子知事は5月2日、新型コロナウイルスに感染した中野江古田病院の患者11人が亡くなったと発表した(「東京で新たに160人感染 中野江古田病院で11人死亡」朝日新聞2020年5月2日)。
中野区で2020年4月20日から4月26日までに確認された感染者は42人。その中で20代女性が17人と圧倒的である(中野区保健所長「中野区感染症発生動向調査情報集計結果の送付について」2020年4月29日)。感染者の4割が20代女性になる。
医療従事者が多いと予想される。中野区界隈は早くも2月に立正佼成会附属佼成病院で院内感染が起きた。その後、東京警察病院や中野江古田病院、総合東京病院で感染者が出た。東京警察病院の院内感染では以下の報道がなされたほどである。「東京・中野区内の総合病院で、またも新型コロナウイルスによる院内感染が発生し、周辺住民がおびえている」(「東京警察病院でも院内感染判明 満床で中野区民に広がる不安」東スポ2020年5月1日)。
それ故に中野区の感染者で医療従事者が多いといても驚くことではない。但し、42人のうち、病院の集団感染は16人である。20代女性17人の感染者全てが病院関係ではない。夜の飲食店関係だろうか。中野区中野のガールズバーでは濃厚接触者が来店したとして防護服を着た人物による消毒作業が行われた(林田力「小池百合子都知事会見と夜の飲食店のCOVID-19感染リスク」ALIS 2020年3月30日)。
若年層の感染者が多いことには中野区の危機意識の低さが影響しているのではないか。Twitterでは中野ブロードウェイが賑わい、営業している店舗が多いと指摘される。自治体の中野区は飲食店支援の「お持ち帰り&出前推進事業」に熱心な割に、中野セントラルパークサウスのコールセンターの集団感染などの情報公開が消極的である(林田力「中野江古田病院で新型コロナウイルスのメガクラスター」ALIS 2020年4月12日)。飲食店支援と新型コロナウイルス対策が反比例するようである。
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