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執筆者の写真林田医療裁判

三度目の緊急事態宣言

政府が新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言を全面解除して僅か1カ月で三度目の緊急事態宣言が発令される。多くの人々が懸念していた事態になっている。緊急事態宣言を解除したら感染者が増える過去が繰り返されている。


大阪府の吉村洋文知事の緊急事態宣言早期解除は失策であった。緊急事態宣言再発令ではなく、まん延防止重点措置に固執したことも失策であった。大阪市など区域を絞った感染対策を可能とする「まん延防止等重点措置」はリバウンド(感染再拡大)防止効果が乏しい。緊急事態宣言よりもランクが落ちる措置であり、抑制効果は出なかった。まん延している状態では、まん延防止は効果が出ない。


東京都の小池百合子知事は4月18日夜に緊急事態宣言を要請する方針を表明した。これに対して吉村知事は菅首相の帰国を待って19日に緊急事態宣言の要請を表明した。一方で吉村知事は緊急事態宣言の内容や期間について強い措置を求めている。第四波は従来よりもはるかに深刻であり、これは当然である。


緊急事態宣言の遅れは低レベルな政府の失策がある。「小池さんの『先手先手』発言は別に菅首相に先手を打つのではなく、コロナに対して先手を打つという意味だと思います。しかし、小池さんが大嫌いな菅首相はそこが理解できないのです。『主導権は絶対に渡さない』と戦闘モードになっています」(「菅首相が吉村知事と違ってわきまえない小池知事に不快感「緊急事態宣言の主導権は渡さない」」2021年4月20日)


東京都内の感染スピードが急上昇し、1日1千人超えが現実味を帯びている。「曜日ごとの感染者数は日曜日(18日)が543人、月曜日(19日)が405人、火曜日(20日)が711人、水曜日(21日)が843人。前週の同じ曜日との増加比でみると、29%→32%→39%→43%と日に日に上がっている」(「東京都内の感染スピード、急上昇 1日1千人超えが現実味」朝日新聞2021年4月22日)。


全国同時ノーマスクピクニックデーは参加者の身の安全を考慮して中止になった。私もマスクは好きではない。マスクさえすれば人と接触しても大丈夫というマスク信仰を否定するが、マスクを外したいならば一人ですればよい。ノーマスクピクニックデーという形で集まることは問題である。


インド保健省の2021年4月22日発表では直近24時間の新型コロナウイルス新規感染者数が31万4835人となり、1日当たりの感染者数で世界最多を記録した(「インド、1日の感染者数31万4835人 世界最多に「二重変異株」猛威か」AFP 2021年4月22日)。それだけの人数をカウントしていることは行政が機能していることを意味する。日本ならば公務員のキャパシティオーバーとしてカウントを止めてしまいそうである。



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