千葉県は新型コロナウイルス感染者を受け入れる医療期間に入院患者数に比例した協力金を支給する。杉並区が佼成病院などに支給する補助金は病院の損失を補償するもので、新型コロナ治療の貢献度に依存しない。千葉県の仕組みの方がフェアに感じる。
千葉県の森田健作知事は2020年5月14日の定例記者会見で、新型コロナウイルス感染者を受け入れる県内の医療機関に対し、入院患者1人当たり50万円を支給する「入院患者受入協力金」を新設すると発表した(「病院に入院患者1人当たり50万円支給 新型コロナで千葉県」産経新聞2020年5月14日)。
自治体の医療機関の支援では東京都杉並区が立正佼成会附属佼成病院など区内4病院に補助する入院・外来体制強化補助事業がある。補助金額は病院の収入が過去3年の平時における収入の平均額と比べて減少した分とされ、病院当たり毎月約2億円と見られる。杉並区の方式は損失を補填するだけで、どれだけ病院が新型コロナウイルス感染者の治療に貢献したかに依存しない。杉並区の方式はモラルハザードが起きやすい。杉並区の制度は既に院内感染が発生して減収が生じている佼成病院などの救済という価値判断が強過ぎるのではないか。
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