日本全国で新型コロナウイルスCOVID-19の感染者が増加しており、2024年夏に感染拡大の危険があります。新たな変異株KP.3は重症化しやすいです。林官房長官は「夏の間に一定の感染拡大が生じる可能性がある」として感染対策を呼びかけました(「新型コロナ「夏に一定の感染拡大の可能性」林官房長官」テレビ朝日2024年7月12日)。
The number of people infected with the novel coronavirus is increasing throughout Japan, and there is a risk of the infection spreading in the summer of 2024. Chief Cabinet Secretary Hayashi called for infection control measures, saying, "There is a possibility of a certain spread of infection during the summer.
専門家らは「第11波に入った」と指摘します(「新型コロナ「第11波入り」 5週間で感染者3倍 「流行意識した対策が大事」と専門家、でも「屋外では無理してマスク着けなくてもいい」 鹿児島県内」南日本新聞2024年7月10日)。
「名古屋市では6月中旬ごろに初めて「KP.3」を検出し、7月16日現在、感染者のおよそ8割を占めています。「KP.3」はワクチンが効きにくく、従来のオミクロン株の中では重症化リスクが高いのが特徴だといいます」(「専門家「ワクチンから逃れやすい」コロナ感染再拡大 新たな変異株『KP.3』とは 下痢があり味覚障害少なく」東海テレビ2024/07/16)
「鹿児島を含め全国的に感染が拡大しているウイルスは、「KP.3」と呼ばれるオミクロンの変異株です。感染力が高く、主にのどの痛みや発熱の症状があり、鹿児島県のゲノム解析では「KP.3」が占める割合は5月20日の週は15.4%でしたが、6月3日の週は62.5%、今月7日までの週は77.3%と高くなっています」(「「KP.3が約8割」新型コロナ 感染対策緩み「11波」医師「メリハリある対策を」」南日本放送2024年7月17日)
「埼玉県にある救急病院の発熱外来には、祝日の15日、93人の患者が来ました。そのうち、58人が新型コロナ陽性だったといいます」(「「1カ月後に感染者3~4倍に」感染力強い『KP.3』流行“第11波”か」khb東日本放送2024年7月16日)
「東京都内のクリニックでは、このままのペースで患者が増え続けると医療崩壊が起きそうだという危機感を抱くような状況だといいます」(「“医療崩壊”の心配も?──この夏「新型コロナ」が急増、ナゼ? 「熱中症」と似た初期症状 手足口病も流行【#みんなのギモン】」日本テレビ2024年7月17日)
「2024年のゴールデンウイーク以降じわじわと増加していたが、7月に入り勢いを増した。9月に最大のピークを迎えた2023年の動きと近く、これから真夏にかけて警戒する必要がありそうだ」(宇佐美知沙「コロナ報告数が急増、定点当たり報告数は前週の1.4倍に」日経メディカル2024年7月13日)
GW後の感染拡大は多摩ファミリークリニック(川崎市)の大橋博樹院長の指摘とも合致します。「今年のGWは行動制限がなく、過ごせました。人があちこちに移動し、マスクを外す人も増えました。連休が終わった後、家族や職場、学校で感染を広め、それが今も続いているとみられます」(「新型コロナ感染者増加 気になる症状 風邪との違いは?…子どもは<手足口病、溶連菌」読売新聞2024年6月25日)
以下は街の人の声です。「会社でもコロナの人が何人かいて、休んでいる人がいる。ちょっとずつ、じわじわきているのかな」「周りも増えているので、かなり増えるんじゃないかなと」(「「5類移行後 最大の波」新型コロナ患者9週連続で増加 真夏の流行にどう対処?」TBS 2024年7月15日)
「厚生労働省が4月に発表した最新の人口動態統計(概数)によると、昨年(引用者注:2023年)5~11月に計1万6043人が新型コロナで死亡。専門家は「命を落とす人がいることを改めて理解して」と訴える」(「新型コロナ死者、1・6万人超 昨年5~11月、5類移行1年」福島民報2024年5月7日)
「新型コロナ肺炎は、発症後しばらくしてから出てくることも多いです。典型的なパターンは、「新型コロナが治ると思っていた矢先、1週間後に肺炎で救急搬送」というものです」(倉原優「新型コロナ 時間差でやってくる「免疫性肺炎」に注意」Yahoo!ニュース2024年7月13日)
夏は熱中症の危険もあります。日本救急医学会は2024年7月8日、オンラインで熱中症に関する緊急記者会見を実施し、「既に災害を超えた状況。暑さに慣れきっていない猛暑日に身を置く時期が一番危ない。不要不急の外出は避けてほしい」と注意喚起しました(「「不要不急の外出避けて」と日本救急医学会」共同通信2024年7月8日)。
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